第1638回
どうしても日本人スタッフが必要なのです
最近、上海だけでも日本からの進出企業が
1週間に10社はふえているとききます。
年にして500社くらいですから
大した数ではありませんが、
進出した企業は人を使います。
その場合、日本人の幹部は
中国語のできない人が大半ですから、
どうしても日本語のできる中国人を
優先的に採用します。
日本語ができれば、
相場の倍、もしくはそれ以上の給料がもらえます。
うちの上海の日本語学校で
日本語の勉強をする人が多いのはそのせいです。
しかし、現地に進出した企業が欲しがるのは
日本語のできる中国人だけではありません。
中国語のできる日本人も必要なんです。
どうしても日本人でないと
具合の悪いことがたくさんあるからです。
と言ってそういう条件を備えた日本人が
現地にたくさんいるわけではありません。
またそういう人を
現地人並みの待遇で雇うこともできません。
ですから現地で人材の斡旋をしている会社で、
日本人の就職の世話をしている会社も結構あります。
但し、中国語ができることと
現地の事情に通じていることが
本人のセールス・ポイントになりますから、
将来、中国で仕事をやりたい人は
先ず言葉を覚えるために、
日本で退職すると、
上海や北京の大学の語学教室に
留学する人が多いようです。
もっとも私に言わせると、
言葉を覚えるためならツテをたよって
どこか職場を見つけて、
職場で必要に迫られて覚える方が
ずっと上達は早いようです。
ではどうして日本企業で
日本人スタッフが必要かというと、
中国人の中で生活すれば
すぐにもわかります。
信用がおけるとか、おけないとか、
デリケートなところもありますが、
仕事のやり方が先ず違います。
責任のとり方も違います。
日本人のスタッフにたのんでおいたことは
翌日、ちゃんとやってくれたかなと
心配する必要がないのです。
中国人の中にも、
もちろん、そういう人がいますが、
10人に1人くらいでしょうか。
サラリーが違うだけのことはあるのです。
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