第1359回
ベトナムの証券界にもチャンスあり
ベトナムの経済成長は
中国の経済成長に遅れてはじまっているのと、
中国をモデルにして
その後塵を拝して進んでいるので、
当然のことながら、
中国よりは大分、遅れて実現することになるでしょう。
でも経済成長とあまり縁のない中近東の回教圏の国々や
アフリカの内乱に悩む国々と
同列に並ぶのかというと、
多分、違うと思います。
ベトナムもミャンマーも政治体制の改革が
経済体制のそれに遅れをとっていますが、
これは共産主義の洗礼を受けたアジアの国々に共通の現象です。
その中から中国が先陣を切り、
ベトナム、ミャンマーと続いていますが、
自分らの手で貧乏から脱出できるかどうかということになると、
やがてタイやマレーシアと肩を並べるところまで
辿りつく条件には恵まれているという印象を受けます。
もしそうだとしたら、
1人当りの平均所得がうんと低い時点からつきあって、
工業化が進んで行く過程で
付加価値の創造に従事すれば、
いつかはその分け前にあずかることができる筈です。
たとえば、ホーチミン市の証券取引所に
上場されている株は
22銘柄しかないと申しましたが、
取引所も見すぼらしいなら、
そのお向いにある証券会社のオフィスも
それに劣らず物悲しい感じです。
当然のことながら、
外国人投資家がどんな態度で投資をするのか、
どんな情報を知りたがっているのか、
全く理解していませんし、
したがってそういう対策もとられていません。
もしそういうところから
証券会社の一端を荷なって
日本人の投資家を誘い込むことができたら、
ベトナムでの経済が軌道に乗りはじめた頃には
ベトナムの証券界に
確固たる地位が築けることになるのではないでしょうか。
もし私が日本の証券界で働いていて、
証券投資に多少なりと知識と経験を持ち、
且つ将来、その分野で一家をなしたいという野心があったら、
ここは絶好の処女地だなあという印象を受けました。
処女地ですから、ほかにいくらもチャンスはあり、
多分、もっとお金の儲かる仕事もあるでしょうが・・・。
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