第1238回
雲南省はコーヒー豆の一大産地になります
いま中国でコーヒーを飲みたかったら、
ホテルか、デパートの中の
コーヒーショップに行くよりほかありません。
上海なら新天地の中とか、
准海中路、南京東西路に
コーヒー専門店があります。
成都のうちのショッピング・センターの5階にも
コーヒー・ハウスがあります。
そこで使われているコーヒーはいずれも輸入品です。
コーヒー1杯の売価も高いのですが、
コーヒー豆も原価が高く、
焙煎を経てコーヒー・ショップのカウンターに届くまでに
もっと高くなっています。
それでもコーヒーの普及を見越して、
コーヒーハウス・チェーン店をつくろうと考えている人は
たくさんいるようです。
コーヒーの産地はご承知の通り地球上で言えば、
赤道の南北25度以内にある高原地帯です。
東の方はジャマイカ、ブラジル、コロンビアからはじまって、
インドネシア、ベトナム
更に西へ西へとアフリカまで行くと、
キリマンジェロなんて名前が出てきます。
このコーヒー生産圏に位置した
中国の産地は海南島と雲南省です。
海南島でコーヒー豆の栽培が行われていることは
10何年前、海南省を訪問した時、
省長さんからきいたことがありますが、
まだ時期が早かったせいもあって、
ほとんど心を動かされませんでした。
ことしのはじめ雲南省に
農産物のことで出かけて行った青島市の友人が
東京の私のところへ雲南省のコーヒー豆を届けてくれて
はじめて雲南省がコーヒーの産地であることを知りました。
試みにもらったコーヒー豆を焙煎して試飲したところ、
俄かに目が醒める思いがしました。
「繁盛するカフェはここが違う」を執筆して下さっている
永嶋万州彦さんに相談したところ、
「雲南省のコーヒーは品質がよいが、
管理が行き届いていないので1級品として扱われていない」
という返答をいただきました。
途端に頭の中が俄かに忙しくなってしまいました。
というのも品質が悪ければ
コーヒーの品種からやりなおさなければなりませんが、
管理次第でグレードが上がるものなら、
これは日本人の仕事だと思ったからです。
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