第1149回
損をすると物事をよく覚えます

海外で投資をするのはとても難しいことです。
いままでになかった新しいベンチャー・ビジネスへの
投資についても同じことが言えます。

でもグローバル化とデフレによって
産業界に大きな変化が起る時は、
株を買うのも、不動産を買うのも、
また新しい企業をおこすのも、
国内だけにいていままでと同じ考え方では
うまくやっていけません。
銀行にお金をあずけっぱなしにしたら
只のような利息しかもらえないし、
国内で株を買ったり、不動産を買ったりしても、
ちょっと油断をするとたちまちマイナスになってしまいます。
折角、国境を遮る高い壁が崩れ落ちたのですから、
日本国内が駄目なら海外に目を向ける必要があります。

外国と言っても、先進国もあれば、
中進国、発展途上国もありますが、
お金を投ずるとすれば、
経済が成長段階に入った中進国でしょう。
経済が高度成長の段階に入った国や地域の方が
お金の儲かるチャンスが多いからです。
いまで言えば、中国とか、ベトナム、
タイと言ったところでしょう。
私は一時期、アメリカを中進国に数えたこともありますが、
アメリカは既に飽和点に達している分野がたくさんあり、
賃金が高くなりすぎて
お金儲けが難しい国であることに気がついて、
折角乗り込んだのに途中で下船してしまいました。
こうなったら本命はやっぱり中国大陸ということでしょう。
但し、中国はチャンスの多い分だけ
一筋縄で行かないところがあるのも事実です。

そういう難しい所で冒険するなら
人を誘うより自分一人だけで損するほうが気は楽です。
でも、私のようにゾロゾロとついてまわる人が多いと、
一緒に行動したいと考える人を押しのけることもできません。
仕方がないので、儲けた時のことよりも
損をした時の心構えを持っていただくよりほかありません。
最近は損をテーマにした本がたくさん出るようになりました。
私の経験によると儲かることよりも
損をした方が物事をよく覚えます。
だから損を怖れず、
これも授業料のうちと覚悟する必要があります。
その覚悟のできない人は
ベンチャービジネスに手を出してはいけません。


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2003年5月3日(土)

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