第1115回
今日は私の満79歳の誕生日です

自分のことで申しわけありませんが、
今日は私の満79歳の誕生日です。
数え年で行くと、80歳ですから、
中国や台湾のしきたりでは
大きな誕生日で親戚知友一堂に会しての
盛大な祝賀会が行われます。
でも私は自分の筆力が衰えて
ジャーナリズムから相手にされなくなったり、
事業に失敗して倒産したりして、
誰も寄りつかなくなった時のことを考えて、
ずっと控え目なパーティで今日まで生き長らえてきました。
今年も例年と違ったことは何もやりません。

ただ「77歳で死にたい」と書いた自分が
当初の計画をオーバーしてまだ生きている以上、
余白になったページをどう埋めるかについて
改めて身構える日であることは確かです。
私の年齢になったら、終着駅まであと何駅と
数えなければならないのでしょうが、
そうなると残務整理しか残っていないことになってしまいます。
それだけでは気がすまないので、年齢は一応無視して、
ことしもいくつもの新しいプロゼクトに首を突っ込んでいます。
どんな仕事でも無から出発して
目鼻立ちがきまるまでに３年はかかってしまいます。
ちゃんと実がなって、ことしは大豊作だと悦に入るためには
10年もかかってしまうものもあります。

それでも懲りずに「用意ドン」で走り出すのは、途中で倒れても、
一緒に走っている若い仲間が私のバトンを受け継いで
先を走ってくれればいいと思っているからです。
世の中が大きく変わるところにさしかかっているので、
私も古い物はいくつも捨てました。
そして、次の時代に通用する新しいプロゼクトに
とりかかっています。
バイオの中日合作をすすめる仕事、石油のオリの処理をする仕事、
ガンに特効のある天仙液のために肩入れをしてあげる仕事、
雲南省でコーヒー豆の栽培をして
中国の来るべきコーヒー・ブームに備える仕事、
化粧品のチェーン店を中国全土に展開する仕事、
上海を根拠地にハイハイＱさんの中国語版をオープンする仕事、
はたしてどこまで実現できるかわかりませんが、
今夜は新丸ビルのモナリザで60人ほど集まっていただいて
私の見果てぬ夢をきいてもらおうと胸を轟かせているところです。