第1032回
ことしもデフレの風が吹きまくります

毎年、年の暮れになると、
来年の景気はどうなるかについて予測をさせられます。
来年の景気がどうなるかを予測するのは
大へん難しいことで、大抵、ハズれます。
経済評論家の中には
大ハズしにハズれるのに、それにもめげずに
また予測をくりかえしている人がおります。
どうしてめげないでおられるかというと、
年の暮れになると、
前の年に自分が何を喋ったか忘れているからです。

きく方も同じことが言えます。
あの人、はずれっ放しじゃないかと思っているなら、
もうその人の言うことなんか
ききたくもない筈なのに、
またうっかりきき耳を立てます。
どうしてかというと、
きく方も昨年何をきいたか
きれいさっぱり忘れてしまっているからです。
そういう景気予測を私は30年以上もやっています。
30年も続いているのは、
多分、当たらずといえども遠からずで、
何とか恥をかかないですんでいるからでしょう。
去年も年の暮れにことしの予測を短波放送でやりました。
私の担当のプロデューサーは意地の悪い人で、
録音前に前の年、
私の喋ったことをメモにとって、
ここは当たっているけれども、
こことここは当たっていないと指摘して、
私の逃げ場を塞いでしまいます。

でもこの7、8年はずっとセンセイの予測通りですね
と私に異議の申し立てをしたことがございません。
なぜかと言うと、
私はここのところ毎年超悲観で、
来年は景気がよくなりますと言ったことが
一度もなかったからです。
本当は私の予測がはずれる方が望ましいのですが、
残念ながら私の予測を裏切るようなことは
一ぺんも起こりませんでした。

今年もその続きで、景気の戻るきざしは
私の目の届く限りではどこにも見当たりません。
ここのところずっと
不良債権の整理が話題になってきましたが、
不良債権は片づかずに
もっとあとを引くと私は見ています。
アメリカがもっと悪くなって
世界中がデフレの風に吹きまくられると見ているからです。
そういうときは無理をしないで
生き延びる工夫をする必要があると思います。


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2003年1月6日(月)

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