第989回
尻込みしたら置き去りにされます

人生の変り目に来ると、
変わるためのとっかかりが必要です。
そして、とっかかりになる人や出来事に出くわすものです。

たとえば、いまは大不況で、
大学を卒業しても就職の困難な時期です。
またきちんと就職している人でも会社のリストラにあって
職場からほうり出されたりすることがあります。
そうでなくとも産業界の盛衰の激しい時ですから、
自分のいままでやってきた仕事に疑問を持つようになった人が
自分の人生を変えようとして
進んで方向転換をする時期に来ています。

私の場合は、たまたま10年前から
こういう事態になるだろうことを予想して、
関心の対象や仕事の拠点を中国大陸に移してきたので、
人より一足先に授業料を払って布石も終わりましたが、
これからスタートしようという若い人は岐路に立って
「さて、どの道を行ったものか」
と思案するところでしょう。

学校を出たら一流会社に就職するのだといった常識は
通用しなくなったし、
日本に生まれて日本に育ったのだから、
日本で働くのが当り前だという固定観念も
いまの青年たちには通用しないでしょう。
グローバル化の時代だから、世界中どこだろうと
縁あって行けるところに行けばいいわけですが、
お金も人も儲けにくいところから
儲けやすいところに動く傾向がありますから、
経済の停滞したところよりも
成長しているところが狙い目になることは当然でしょう。

その場合、お金と人とどちらが先に動くかというと、
私はお金だと思います。
お金の方が人より敏感ですから、お金が先に動いて、
「置いてきぼりになっては大へんだ」
とばかりに人がそのあとを追って動くのです。
たとえその通りだとしても、
人の移動はそれぞれの人の生きる環境や
生きる目標を大きく変えてしまいますから
本人にとっては人生の大きな変り目に
さしかかることになります。

そうした人生の変り目に
素早く反応して自ら求めて生きるのが
大転換期を生きる目端のきく人の生き方なのです。
こんな時は尻込みしていてはいけないのです。


←前回記事へ

2002年11月24日(日)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ