第959回
時差の調節が人為的にできたら

旅行と言えば飛行機に乗るのが当り前の時代です。
目的地まで先ず飛行機でとびます。
スピードのある乗物ですから短い時間ですぐに着いてしまいます。
その代わり時差もあるし、
環境も違うところに下り立ってしまいますから、
身体の調子も狂ってしまいます。
また、話す言葉も違うし、食べる物も違うし、
物の考え方だってそのままでは通用しません。

しかし、物事は考えようで、
違いがあるということは比較の対象があるということで、
こちらが正しいこともあれば、あちらが正しいこともあります。
有無相通ずるとは、有ってあまりある物を
無くて不足しているところへ持って行くことですから、
そういうところから商売がはじまると言ってよいでしょう。

前に投資考察団の人を連れてラサに行ったら
大半の人が高山病にかかって寝込んでしまった話をしました。
それは海抜3650メートルもある空気のうすい世界の屋根に
連れて行かれてしまったからです。
ならばラサに到着した途端に
一服飲んだらすぐに高山病が癒ってしまう薬剤を発明するか、
ゲイトを一回通ったら、ラサに住んでいる人たちと
同じ体質に変わる装置を考えたら、
人助けにもなりますし、お金儲けにもなります。
高山病を恐れる人が多いのは
まだそういう発明ができていないという何よりの証拠であり、
チャンスはまだいくらでもあるということです。

でもどこにでもそういうチャンスが
ころがっているわけではありません。
私と一緒に旅行に行った人の中には夜店に並んでいる品物を見て、
「これ日本で売れると思いませんか」とひとつひとつ
珍しがって私にきいたりする人があります。
まるで自分がはじめて気づいたかのように
思ってしまうのですね。
でもそういう天真爛浸さをバカにしてはいけません。
世界的な大発明に至るヒントも、
大きな商売のヒントもそういう疑問符からはじまっているのです。
飛行機に乗る度に思うことは
時差を身体の中で瞬時に調節できる薬物か
装置を発明した人は大金持ちになるということです。


←前回記事へ

2002年10月25日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ