第947回
ちょっとヨーロッパに行ってきます

いま私はヨーロッパ旅行に出発するために北京に来ています。
もう何十回もヨーロッパに行っていますが、
東京から出発したことは一回もありません。
エコノミーなら東京を起点にした安売り切符が
いくらでもありますが、
ファーストのチケットは往復だけで百何十万円もして、
しかもディスカウントのチャンスは全くないからです。

香港から出発すると、ファーストクラスでもその半分になります。
今回、念のために北京で調べてもらったら、
エール・フランスで3万2000人民元でしたから、
ファースト・ストップをベニスにしても、
往復は48万円ですみます。
朝9時40分に出発して時差はありますが、
13時20分にはパリに到着しますから、
その日のうちにはヨーロッパで夕食を楽しむことができます。

でももう年ですから、昔のように昼夜、昼夜、
三ツ星のレストランでフランス料理というわけに行きません。
今回もオーベルジュ・ド・レリダン、ジョルジュ・ブラン、
ピエール・ガルニエ、グラン・ベァールと予約はしていますが、
有名店は一日一食の正餐だけにして、
あとは行きあたりばったりということにしました。
またホテルはベニスはグリッティ・パレス、
ミラノはフォーシーズンズ、ジュネーブはリッチモンド、
パリはクリオンですが、スイス以外はどこもユーロー払いになり、
日本のお金におなすと、一泊が8万円もしますから、
結構エクスペンシブですね。

こんな不景気な時にどうしてこんな贅沢をするかというと、
使える時に使っておけば、
あの時、使っただけトクをしたな、とあとで思うかも知れないと
考えるようになったからです。
「お金は使ってしまってはじめて完成品で、
儲けただけではまだ半製品」というのが私の考え方で、
ずっとそれを実行してきました。
そんな生き方、どこでおしまいになるかはわかりませんが、
13日に発って24日には北京に戻ってきます。
そのあと、東京に帰ったら、今度はみんなを連れて、
北京、上海、広州、香港に行きます。
行ける時に行っておくというのが私の流儀です。


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2002年10月13日(日)

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