第610回
ことしの団体旅行は終わりました

北京、成都を経て、
投資視察団が最後に訪れたのは上海です。
上海には3日滞在して、1日は観光と自由行動と
夜は上海雑技団のサーカス見物、
1日は工場見学と郊外の名所訪問、
今回は蘇州はやめて
昆山にある台湾の食品メーカー統一企業の工場を訪れ、
昼食は周荘という古跡が観光地に早変わりした
川沿いの町のレストランで
観光客相手のまずいメシをとるめぐり合わせに
なってしまいました。
また最後の日は午前中に浦東にある
上海証券交易所を見学するスケジュールでしたが、
テロで入場のチェックが俄かにきびしくなったために、
外から眺めるだけにして、
あとは恒例の上海株の講習会を
目と鼻の先にあるうちのビルのホールでひらき、
一番最後に中国で投資や仕事をする場合の心がけについて
私が講義をしました。

私は毎月のように上海を訪れていますが、
いつ来ても上海には次々と変化があって、
目を見張らせるものがあります。
東京では電車に乗っていても、
皆が疲れたような顔をして居眠りをしていますが、
上海の人は日本よりも貧乏でも、
顔色もよく、目が輝いています。
夢があって元気一杯で、
働く気を起こしているからでしょう。

一緒に行った人たちは必ずのように、
「日本はどうなるのでしょうか」
と心配そうな顔をします。
「日本のことを心配するよりも、
 ご自分はどうしたらよいか心配して下さい。
 世界中どこでも
 自分に向いた仕事のあるところへ行って
 働けばいいのです。
 一人一人の日本人が成功すれば、
 それが日本の国の成功なんです。
 グローバル化時代の日本は
 あなたの生まれ故郷ではあっても、
 あなたが仕事をするところだと思わないことです」
と私は答えます。

知らない土地に行って、
何とかメシにありついている点では
私のほうが皆さんの先輩です。
私は台湾で生まれ、人生の大半を東京で暮らし、
いまはジプシーのように、
アジアのあちこちをウロウロしています。
「あなたのアイデンティティは?」
ときかれたら、
「台湾生まれで、日本籍のアジア人です」
と答えることにしています。
ことしの大陸投資考察団の旅行はこれでおわりました。
正月は昆明と西双販納と大理に行く予定ですが、
団体ではなくうちの奥さんと一緒です。
来年の旅行団は少し暖かくなる4月まで
もうしばらくお待ち下さい。


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2001年11月10日(土)

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