第580回
先ず幹部候補生としての訓練から

創業者として成功した人でも
大抵はサラリーマンを体験しています。
しかし、サラリーマンをしていた時と同じような心掛けで
創業者はつとまりません。

サラリーマンは自分のサラリーが
安いことしか念頭にありませんが、
サラリーを支払う立場に変わると、
支払うサラリーに比べて
サラリーマンの働きの悪いことばかりが目につくし、
サラリーを払う日がすぐ来ることにも
焦りを感ずるようになります。
それでもサラリーを支払わなければ、
働いてもらえないことがわかっていますから、
人件費を他のすべての支払いに優先させますが、
自分のサラリーは後廻わしにします。
自分の全財産を賭けた上に
自分への支払いは後廻わしですから、
決して割にあう役廻わりではありません。

それでも事業に打ち込むのは、
事業を成功させることに情熱を傾けているからであり、
成功すれば、世間から認められるし、
また金銭的にも酬いられる立場におかれているからです。
はたして創業者になることが
そんなに値打ちのあることがどうかは
議論の余地がありますが、
創業者を目指す人は
当然、サラリーマンと似たり寄ったりの心掛けでは
やって行けません。

創業者を志す人は当然のことながら、
サラリーマンをやっている時から、
創業者と同じ気配りを要求されます。
その結果がそのまま経営者として
出世することにつながらなくとも、
身についた経営センスと勤務態度は
その人の財産となる性質のものであります。
世の中にはビジネス・スクールとか、
松下塾のような経営者を育てる学校がありますが、
私は創業者になる資格は
現場で実地に訓練するのが
一番血となり肉となって役に立つと思っています。

そういう人材を求めているのは私だけではありません。
私の周囲でそういう片腕を求めている社長は
いくらでもいます。
お望みとあれば、そういう人について勉強することも
不可能なことではありません。


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2001年10月11日(木)

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