第473回
中国旅行で腹を立ててはいけません

鄭州の新鄭飛行場で
「もしもしQさん」の原稿を書いていたら、
私の乗る便が遅れるという告示が出ました。
3時間待って上海にとぶ便は
キャンセルですとまた言われて、
鄭州市内のボロなホテルに連れて行かれ、
翌朝、6時にバスで出発して飛行場に戻り、
昼近くなってからやっと上海に着きました。
視察団の一行が先に着いて
私と私の秘書だけが翌日になってしまったのです。

どうしてこんなことになったかというと、
団体の乗った便にはファーストクラスがなく、
私の東京の秘書が気をきかせて、
5分違いの便に私の席をとったのです。
日本の飛行機なら5分遅れでも
同じような時間で着きますが、
中国の飛行機はあてにならないのです。
2時間や3時間遅れるのは平気で、
弁解の言葉1つきくことすらありません。
乗客が思う通り集まらず、
ガソリン代にもならないことがわかると、
理由も言わずにキャンセルしてしまうのです。
中国の事情を知らない日本人がスケジュールを組むと、
こういう間違いが起ります。
おかげで、その夜と翌朝と二食分、食事をしませんでした。
ファーストの切符を持っていても、
このザマなんですから。

そんな無秩序なところで
どうして仕事をするのですかとよくきかれます。
でも無秩序からはじまって近代社会になって行くプロセスに
金儲けのチャンスがあるのです。
ちゃんと法律も整って、
人権も保証された国で仕事をしたい人は
アメリカに行けばいいのです。
でもお金は儲けさせてもらえません。
お金儲けのチャンスは
貧乏な社会が豊かになって行く過程にあって、
その分け前にあずかるのでなければ、
金持ちになれるわけがありません。

日本はもう成長盛りをすぎて
オトナの骨格になってしまいましたが、
中国はまだ食い盛りの青少年期にあります。
その幼さを頭からバカにしてかかるよりも、
じっとガマンするだけのゆとりがないといけないんです。
私は馴れているのであまり文句も言わず、
翌日、上海証券取引所を見学したあとの一行に
うまく合流することができました。


←前回記事へ

2001年6月26日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ