第369回
身上書にも目上、目下の区別が必要です

人に認めてもらおうと思えば、自己紹介が一番大切ですね。
書類でなら、身上書の書き方、面接の時なら、
話の仕方が重要です。

身上書はよけいなことをくどくどと述べるのはやめて、
なるべく簡潔に自分の言いたいことを書くことです。
自分がいままでに経験したことでもよいし、
理想としていることでもよいし、
やりたいと思っている仕事についてでも、
とにかく内容の制限はありません。
しかし、まだ会ったこともない人に
自分を売り込むのですから、
わずか1頁か2頁の中で自分の風貌が
相手にわかるように印象づけなければなりません。
生まれつきそういうことの得意な人もあれば、
そうでない人もありますから、
もちろん、うまい下手はありますが、
表現が下手でも一生懸命なことは
見ている人につたわりますから、
心配はありません。

しかし、文章を書く時、
目上と目下の区別がついていないと、
そこで先ずつまづいてしまいます。
近頃は学校上下の区別をはっきり教えないし、
敬語の使い方も知らない若者が多いので、
仲間に話しかけるような調子で
話しかけてくる人もあります。
また日本語では目上の者に
「あなた」などと話かけないのが普通なのに、
英語を直訳したような二人称を平気で使っています。

社会の仕組みも知らないそういう若者を採用しても
一から教えなければならなくなりますから、
履歴書が私のところに届くまでに
ハネられてしまっています。
こうなると、言葉遣いすら教えない親や教師は
一体、何をやっているのだろうかと
不平の1つも言いたくなります。

こういう時は「履歴書の書き方」という本が
必要になりますね。
少なくとも人にいい印象をあてるための
礼儀作法や文章の書き方についての手ほどきが必要です。
「金持ち父さん、貧乏父さん」の本より
先に読むべき本です。
だって金持ち父さんに教えを乞うためにも
折り目正しさはやはり必要でしょう。


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2001年3月14日(水)

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