第146回
株価の高低は通り過ぎたあとしか見えない
どんな株をどんな値段で買ったらよいかというヒントは
雑誌や新聞にも載っていますが、
ふだんの生活の中にも見られます。
しかし、どの株にするかをきめるのは株を買う人です。
株は宝くじと違って前後賞というのがありません。
相場表で隣りに並んだ株がいくら値上がりをしても、
自分の買った株が値上がりをしなければ
何の役にも立ちません。
また株で儲かる人も損をする人も
同じ株で儲かったり損をしたりするのですから、
いつどんな値段で買ったり売ったりするかが問題です。
人と違う株を買ったから
儲かるということではないのです。
もちろん、その時々の情勢や株価の居所で
買い時とか売り時とかいうものはあります。
しかし、株価の動きは
銘柄によってそれぞれ違いますから、
どんな値段で買って
どのくらいの値段を売り目標にするかという
大体の目安があります。
私の場合は思い立った時に
成り行き(その時の相場)で買うことも
たまにはありますが、
計算して何回にも分けて、指値買いをします。
それでもしょっちゅう間違えるのですから、
本当は大した違いはないのかも知れません。
株が高くなるのはもっと高くなると思う人が
株を買うからです。
しかし、株価は必ずどこかで
天井に届いて反落するものです。
安値で買って高値で売る人が儲かる半面、
高値で買った人は必ず損をします。
ならば安値で買って高値で売ればよいのですが、
どこが安値でどこが高値かは
過ぎ去ってみないとわからないものです。
はじめて兜町に行った時、
証券会社の人から
「株価なんて猫のキンタマですよ」
と教えられたことがあります。
通り過ぎたあとでないと見えないという意味です。
ですから高値のあとを追って
もっと高くなることを狙うより
安い時に買って高くなるまで待つ方が
安全性は高いと言えます。
その代わり、
しびれを切らして売り払うこともありますから、
自分の流儀でやるより以外に方法はありませんね。
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