第98回
住宅ローンは限度一杯借りても大丈夫
いまは商売をやっている人が
銀行からお金を借りるのが難しくなっていますが、
サラリーマンがマンションを買うために
住宅ローンを組むのはそんなに難しくはありません。
むろん、住宅ローンがなければ、
マンションが買えない人が多いでしょうが、
お金に余裕のある人でも、住宅ローンの限度一杯、
お金を借りたものか、それとも定期をおろしてきて
払ってしまったものかと迷います。
というのも、
定年預金の利息は只みたいなものだし、と言って
定期の大半を支払いにあててしまったのでは、
急にお金の必要に迫られた時に
どうしていいかわからなくなってしまうからです。
私はいまのような低金利政策は
いつまでも続くものではないと見ています。
潰れかかった銀行を救済するためと、
日本の金利が上がったらアメリカの株式市場に
悪影響をあたえる心配があるために、
日本政府は低金利政策をとっていますが、
日本の景気がなかなか恢復しないのもそのせいです。
株の儲けか金利収入がなければ
誰でも財布の紐はしっかり締めてしまいますものね。
金利の高いアメリカが栄えて、
金利の安い日本が不景気におちいっているのも
考えて見ればリクツに合わないことと思いませんか。
ですから、あまりとおくない将来に、
金利が少しずつでも上昇に向うことが考えられます。
そういう見方が正しいけれど、
日本の金利はいまが一番低水準にありますから、
いまの時点で限度一杯に
長期の住宅ローンの設定をしておけば、
ちょうど10年前に郵便定期の10年物の預金をしたのと
逆の形でトクをする可能性があります。
万一そうならなくて、いつまでも低利が続いたら、
その時は定期を解約して
早期に返済してしまったらいいのです。
もし近い将来に金利が上がるようなら、
株価も上がる方向ですから、
定期預金のお金は株か投信にでも投じたらいいでしょう。
どちらにしても長期の住宅ローンを組んでおれば、
市中金利が上がっても、支払い利息は上がりませんから、
大した金額でなくとも精神衛生上、
爽快な気分になる筈です。
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