お金の貯まる人はここが違う

お金との"付き合い方"指南

第105回
子どもの金銭感覚を養う三つのポイント

昨今の日本は、経済的に底辺にいた人たちが
上へ上へと這いあがってきて、
にわか成金がふえています。
そういう人たちは自分たちの金儲けだけを一生懸命考えているので、
子どもに金銭教育をしている余裕がありません。
子どもに要求されるとすぐにお金をやったりします。
そのために、子どもの金銭教育が思うようにやれません。

その点、勤倹貯蓄を実行して財産を築いた人は、
お金を積むことのむずかしさを熟知しているだけに、
子どもの金銭教育には厳しいものを持っています。
三井家や松坂屋の伊藤家などには、
いずれもお金についての家訓が残っています。
アメリカでも、大富豪の家に生まれたからといって、
蝶よ花よと育てられることはまずありません。

ロックフェラー家の話をきいたことがありますが、
子どもたちが自分たちのほしい物を手に入れたいときは、
アルバイトをして稼ぐそうです。
いまの日本のような社会では、
経済観念がちゃんとしていて、ちゃんとお金儲けができれば、
快適なる「中金持ち」の生活を送ることは
そんなにむずかしいことではありません。
子どもの金銭教育のために、私はつぎのような方法をとりました。
第一に、小さいうちから自分でお金を扱えるチャンスを与えること。
第二に、小づかい以外にやや身分不相応なまとまったお金を与えて、
子どもの自由に使わせてみること。
そして第三に、お金儲けのむずかしさを体験させてみること。

実際にアルバイトをさせてみたり、
自分の危険負担で仕事をさせてみれば、
お金のたいせつなことは自然におぼえるものです。
そうした金銭教育をやらないで、
子どもに松下幸之助さんのような大金持ちになってほしいと期待しても、
それは無理な注文というものです。





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2016年4月8日(金

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