お金の貯まる人はここが違う

お金との"付き合い方"指南

第39回
頭を切り換えれば、誰でも”マンション利殖術”で儲けられる

十四、五年まえに一千万円で買った郊外の家は、
おそらく家賃は七、八万円くらいでしょう。
売れば三千万円になるものが、
月七、八万円しかならないのですから、
利回りはひどく悪いわけです。
その理由は簡単です。
マイホーム用に建てた家は、賃貸用に建てた家とはべつものなのです。
それを無理に賃貸用にまわすから、お金にならない。
逆に言えば、借りたほうはすごくトクしたことになりますから出て行かない。
居住権を主張して、居すわるおそれがあります。

そんな目にあわされたくないと思えば、
”持ち家至上主義”の考え方を捨てて、
新しい発想に切り換える必要があります。
私なら、その家を三千万円で売ってしまいます。

三千万円あれば、東京の中心部に2DKぐらいのマンションを買えます。
それを賃貸に出せば十五万円の家賃をもらえる。
そのお金で転勤先に家賃七、八万円の家を借りればいいのです。
地方都市なら、相当立派な家が借りられるでしょう。

それでは、東京へ帰ってきたときに住む家がない、
2DKのマンションでは嫌だという人は、
よほど持ち家信仰の強い人です。
住む家はいっぱいあります。また家を借りればいいのです。
東京近郊には、賃貸用の庭つき一戸建ての住宅がたくさん建っていますし、
ちょうど自分が転勤したときと同じ立場に立たされている人がいるはずです。
たぶん、八万円の家賃で十分でしょう。

このように、持ち家にこだわらないほうがトクな時代になってきたのです。
だから、いま現在、都心のマンションに住んでいて、
手狭になったので、そこを売って郊外に一戸建てを買うなどというのは、
利殖の面から言えば、わざわざ損するようなものです。

かりに四千万円で一戸建てを買うつもりなら、
同じ値段で都心にマンションを買えば、
二十万円で貸すことができます。
郊外に十万円で家を借りても、
差引き十万円のトクになる。
一戸建てに住みたいという希望もかなえられるし、
マンションも財産としてちゃんと残ります。

こういう話を講演ですると、
かならず「そんなにうまくいくはずがない」
「たしかに合理的だが、やっぱり自分の家がないと不安」
などという声が返ってきます。
しかし、こうしたアドバイスどおりに実行して成功している人はたくさんいます。
一生懸命働いて収入さえあれば、
マイホームだろうと借家だろうと心配することはないんです。





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2015年11月6日(金)

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