前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第305回
花は菜の花、新資源花

春のコペンハーゲン北部をドライブすると、
「菜の花の沖」にスウェーデンが見える、
のんびりした田園風景が広がります。
デンマークで栽培されている菜の花はからし菜で、
マスタードになります。

そのからし菜から、
オイルを採る家庭用の装置がデンマークで売り出されました。
その機械を使うと、ガソリンが60円少々で作れるそうで、
ガソリンスタンドの3分の1程と安上がりなのです。
実際に菜種油の車が走っていますが、
品質に問題は無いように見受けられます。
日本の技術を使って、農閑地にうなぎを養殖したり、
藁からドッグフードを作ったり、と最近の展開は予想がつきません。

最近完成した「家庭用菜種油・ガソリン精製機」は
予約も入っていて順風満帆の滑り出しでした。
しかし、そうは問屋が、
厳しいデンマークの税務署が許しませんです。
自分で作ったガソリンでも
「ガソリン税と物品税を払え」ということになりました。
原油の値段が60ドルを越えた今でも、
税金類を上乗せされると、菜種ガソリンは採算に乗らないのです。
その上、この機械を買った家庭は、
石油精製のライセンスを取ることが必要になるのだそうです。
そうすると、各家庭に税金登録や物品税を収めるなど、
お金と手間の負担がかかるようになります。

風力発電は3、4家庭、
あるいは小さな地域団体が共同で風車を1つ買えました。
その時は、政府から
そういった面倒なものを免除してくれる特典がありました。
せっかくの発明ですから、今度も何とかしてくれるかもしれません。


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2005年9月29日(木)

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