第291回
日本企業デンマーク進出・あすてらす?
ネドロイド社を買い取って、
世界でもダントツの海運業社となったばかりのマースク・モラーが、
再び投資欲を満たしました。
デンマーク最大の会社の今月の買物は、
将来の石油産出高の維持・増産を目標にしたものでした。
イギリス領北海の石油とガスの採掘権を、
3500億円ほどで買うことが決まったそうです。
酪農国で知られたデンマークでしたが、
今年の5月までの輸出の1位は石油になっています。
石油の増産もありますが、もちろん値上で輸出高が増えました。
昨年のデンマークで輸出高が最大だったのは薬品なのでした。
そのデンマークに、
日本のあすてらす薬品が進出してきて会社を作り、
北欧の拠点としているそうです。
新聞には
「世界最大級の日本の企業デンマークに進出」とありました。
しかし、「アステラス」の名前も聞いたこともなかったので
首をかしげてしまいました。
銀行などでもそうですが、
私達がちょっと余所見をしている間に併合や改名があって、
どれがどの会社なのか分らなくなります。
デンマークアステラス社の社長となったデンマーク人の解説では
「今までも日本の製薬会社はすばらしい基礎研究をして、
薬を開発してきました。
例えば分子を研究して、
薬品の世界で爆発的に売れる製品をたくさん作り出しました。
しかし、日本は今までは、
いつでも、そのプロジェクトを米国かヨーロッパに売ってきたので、
利益も限られていました」
と、いうことです。
1990年に初めて欧州に戦略的な進出が始まったということで、
実は、すでに3千人が働いているそうです。
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