前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第280回
北極の竹島問題

カナダの防衛大臣が、
デンマークの島に無断で入ったというニュースが
7月25日のテレビでありました。
デンマークの隣というと、まずドイツとスウェーデンです。
その他では、北海油田があるので、
イギリスやノルウェーとの境目も意識にのぼります。
しかし、「カナダとデンマークの境の島、」と言われても、
どの辺りなのか直ぐには見当がつきません。
デンマークの政府の関係者が、地図で捜しているのですが、
どこにあるかなかなか分らない様子がテレビに映されました。
アナウンサーも笑っていました。

その島はデンマーク領のグリーン・ランドと、
カナダの大きな島の中間にポツンとありました。
カナダとデンマークは、この島がどちらに所属するか
「意見が不一致である」ということで70年代に一致したそうです。
そこで、オランダのハーグにある、
国際司法裁判所で決着をつけることになっていました。。
ところが、今回カナダの防衛大臣は、
デンマークへの予告なしに上陸して、カナダの旗を立てたのでした。

「将来温暖化が進んで、海の凍らない時期が長くなれば、
もしかしたら軍事的な意味をもつかも」
と、いうだけの島だそうです。
笑い事のようなニュース報道は、そのせいもあるかもしれません。
デンマーク大使はこの事件を、
カナダの北部軍事予算獲得のための、
防衛庁のデモンストレーションだろうと見ています。
「内政問題でしょう」とのことです。

デンマークでは数年おきに調査の船が行って、
上陸しているそうです。
旗を立て、後から来るカナダ人に向けて
「デンマーク領へようこそ」の英語のメッセージと残してきます。
その時、カナダからやってくる「お客さん」のために、
お酒を置いてくるのが習慣だそうです。


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2005年8月11日(木)

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