前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第274回
ただの資源は使い物になるか?

石油の取り合いから始まって、
18世紀の資源争奪戦の再来をキッシンジャーが警告しています。
取り合いも心配ですが、
石油や石炭の燃えカスなどによる大気汚染は、
将来すさまじくなりそうで、これも心配です。
代わりは核エネルギーが本命なのかもしれませんが、
技術的、政治的問題があって、なかなか進みません。

EUの代価エネルギーとしては、
世界の73%の数に当たる風車があります。
代価エネルギーの研究はデンマークは進んでいて、
ヴェスタスという会社は風車を作っています。
ヴェスタスは世界の風車の36%を作っているそうです。
ちょっと古い数字ですが、
2001年に中国の風力発電の50%が
ヴェスタス社製によるものだったそうです。
中国投資視察旅行で通ったウルムチの平原には、
無数の風車が廻っていました。
バスのガイドの解説では
「この頃は中国で自前で作っています」ということでした。
中国その他の都市では、
最近でも風車の50%はヴェスタス製ところもあって、
地方によって色々違うようです。

風車は風が無いと発電できませんが、
よく吹いている時と電気を使わない時は電気が余ります。
デンマークでは、国営でない風車の場合は
余剰の電気を発電所に売って、足りない時は電気を買っています。
日本では蓄電池と組み合わせて辻褄をあわせるそうで、
エネルギー庁のは、費用を援助することに決めたそうです。
これは7月21日のデンマークの新聞に載っていました。

日本ヴェスタス・ウィンド・システムズは、
日本の風車の4分の1のシェアだそうです。
状況は追い風なのですが、
小資本のデンマーク本社はビジネスが下手で、
今まで何度も危機に陥りました。

7月16日のテレビでは、デンマーク人の若い研究者が、
フィルム状の太陽電池を作ったニュースが流れました。
従来の物と比べて出力が小さく、寿命も短いのですが、
制作費が1000分の1なのです。
計算すると、1KWあたりの経費は
最大でも従来の電池の10分の1になります。
これから出力を上げる研究を続けるそうです。

風や光など、ただで汚れないものから
エネルギーを効率よく取り出す装置が安く作られれば、
良いのですが。


←前回記事へ

2005年8月3日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ