前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第232回
中国のセメント

デンマークにFLシュミッツという、
セメントを作る設備や、機械や、
ノウハウを輸出している会社があります。
FLシュミッツは、世界中に、輸出していますが、
最近は米国、中近東、アフリカが好調だそうです。

機械を輸出すると、現地で色々な特許権を侵害されることがあって、
ついでに悩みの種も輸出するようなものらしいです。
現在FLシュミッツは、ドイツでもライバル会社を相手取って、
裁判が避けられない状況だそうです。
そのFLシュミッツのファイナンス部長の”泣き”が、
5月27日の記事になっていました。

機械を買ってくれる中国のお客さんなのですが、
その会社のウェッブサイトには、
FLS社の設計図が載っているということです。
中国政府はFLSのパテントを守ってくれない、ということで
「最初にコピーして、次に我々を追い出す」と文句を言っています。
どれだけ当たっているかも分りませんが、
FLSの部長の話の内容を紹介します。
FLSは中国にも輸出している関係で、
中国のセメント業界には詳しいはずです。
しかし、言ってることは、
もしかしたら日本ではすでに古い話かもしれないですが。

「昨年の春、中国のセメント業界の競争に、
新しい状況が生まれました。
中国政府は経済成長の速度を落とすために、
セメント会社を規制しました。
しかし、思うように成長速度を落とすことが出来なかったので、
会社を選んで工場建設の許可を導入するようにしました。
こういったことの結果、
中国はセメント生産機械会社の過当競争になり、
国内需要を上回る生産能力を持つようになりました。
そこで、コンクリート用焼き釜やミキサーなどを作る中国の会社は、
海外マーケッを狙って、FLSと競合するようにになりました」

「中国には西ヨーロッパの最新の工作機械があって、
莫大な資本投資を行なって生産しています。
そして、最新のセメント製造関連の機械は、
デンマークの3割安で販売されています。
中国は機械を生産する技術を学びましたが、
給料を上げることも学んで欲しいです」

FLシュミッツは最近では、
自社のコピーを販売する中国の競争相手に、
中国国外で悩まされるようになってきたそうです。


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2005年6月6日(月)

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