前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第209回
愛人か?給料か?

私の店のムリエルはプロヴァンスからやってきたフランス人です。
イギリスの写真学校でデンマーク人と出会って、結婚して、
子供が2人います。

デンマークでは、同じ時期に出産する人がグループを作って、
情報を交換したり励ましあったりする習慣があります。
出産前には揃って講習を受けて、
出産した後も、持ち回りで各々の家に集まります。
すると、どこに行っても洗い立てのテーブル・クロスで、
自家製のお菓子が出てきます。
それは良いのですが、
芸術家タイプのムリエルはそういうことが苦手で、
自分の番になるとてんてこ舞いして大変だそうです。
呼ばれたり呼んだりするのは、私達の場合はたまなので、
そういうことも面白そうに聞こえます。
しかしムリエルには、
伝統的な方式の好きなご主人の家族などがいて、
色々準備の要る付き合が多くて大変のようです。
ジョンの友達は芸術関係が多くて、
こちらは何も決まりは有りません。
気楽なのですが、その代わりに、お客のやって来た日には必ず、
朝の3時、4時まで居残る人がいるそうです。
それも大変そうですが、ムリエルはそちらの方は歓迎らしいです。

ムリエルは、
そうやってデンマーク人と付き合ってきて気が付いたそうですが
「デンマーク人は自分達の給料の話はするけれど、
愛人の話はしません」
ということです。
そして、フランス人は
「自分の愛人の話はするけれど、給料の話はしません」
ということでした。
私もデンマーク人が、
愛人の話をしているのを聞いたことはありませんが、
給料の話をしているのは聞いたことがあります。

デンマーク人が結婚するということは、
やはり一夫一婦の約束をするということで、
それを破るなら普通は約束の破棄になります。
ということで、お互いに結婚生活から自由でいたいなら、
自由の代償を覚悟して離婚するわけです。

離婚した友人を見ていると、しばらくは精神的に大変のようです。
離婚した親を持つ子供も、二週間に一回とか決めて、
両親の間を行ったり来たりで大変です。


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2005年5月4日(水)

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