前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第118回
南瓜(カンボジア)焼き

私達は日本の中小企業の視察団に混じって、
カンボジアの隣のベトナムに
ガラス工場などを視察に行ったことがありました。
原始的な工場では、とても味のあるガラス器を吹いていました。
買ってみたいと思いましたが、
それらはイケアなどのヨーロッパの会社の発注で、
横流しはできません。
そこで、自分達のデザインで頼もうとしましたが、
高くはないですが量が多すぎて私の手に負えませんでした。
ただし小さい工場とはいえガラスは設備にお金が掛かりそうです。
それと、利益が上がるには相当な量をこなさなければなりません。
その点ベトナムの焼き物は有名ではありますが、
規模が小さくて家族単位でもやっていけるようでした。
ホーチミン・シティで見かけた陶器は、
非常に雑な造りで質の悪いのが目立ちました。
“あれよりましな物を作るのはそう難しくないのではないか?”
と軽く考えてしまいました。
私達がベトナム見学の少し後で日本に行くと、
ベトナムの小物を扱う雑貨屋がはやっていて、
中では特に陶器が目につきました。

チュンにきくとカンボジアでも陶器を作っているといいます。
土と窯が有るなら、
私達が自分でデザインした
使用に耐える物を焼いてもらえれば楽しいです。
でも、どこでどのようにどんな物を作っているのか、と
チュンに聞いても要領を得ません
インターネットで調べると、
大学で陶磁器を教えていた唯一人のカンボジア人講師は、
少し前に亡くなっていました。
そこで、窯を持って陶器を焼いている妻の姉に、
技術指導に来てもらうことも検討しました。

プノンペンではチュンの姉さん達に、
陶器を卸すところにも連れて行ってもらいました。
そこには期待したカンボジア製は少なくて外国産ばかりでした。
その中で少しは良さそうな物は中国製でした。
町の一箇所で工芸を教えている建物があって、
そこではドイツ女性が陶芸も教えていました。
尋ねると、彼女の使っている土は輸入品だそうです。

陶器造りの基礎がカンボジアにはあるということでしたが、
これは難しそうです。


←前回記事へ

2004年12月29日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ