第90回
税金が高いのに意外ですね
北欧というと
どの国も税金が高いのですが、
そのせいで“経済的な競争力が弱い”ということはないのです。
ワールド・エコノミック・フォーラムの統計によると、
国別競争力1位はフィンランドです。
ベストテンには北欧の5国がすべて入っています。
2位が米国で日本は9位、台湾4位、
デンマークは5位だそうです。
分析によると、福祉を国に任せて
会社は儲けと社員の働く環境だけに集中できるので、
企業は事態に対応しやすいのだそうです。
「企業に競争力ができる」とは
福祉の国の気が付き難い一面だと思います。
“税金が高くて社会保障が行き届いていて怠け者が続出”という
日本でのイメージに反して結構豊かですね。
反面、当然でしょうが
税金の高さとその法律が、
経済的競争力にとっては一番の問題点に挙げられています。
国の収入の中で消費税(25%)の占める割合が3分の1。
所得税は控除が少々あるので、
結局40%ぐらい取られている感じで、
税収入予算の3分の1より少し多いぐらい。
ところが、税金といっても法人税は現在30%です。
法人税は国の収入全体の9%ぐらい、と思ったより低いです。
社会保障なども
国が税金を個人から集めてまかなう内容なので、
企業の方は首切りや登用なども簡単で柔軟性があるそうです。
旅行者は福祉の恩恵と関係ないので、
高い税金の恩恵の方はほとんど受けていません。
競争力2位のアメリカも
税金の法律が問題点の1位に来ています。
米国の2番目の問題は効率の悪い官僚主義だそうです。
イタリアが中国とインドに挟まれた47位というのは何故でしょう?
この類の統計は
作る人の考え次第で上下が激しいでしょうから、
それほど当てにはなりませんが。
でも、中国もここしばらくは
毎年このランクを駆け上がっていくでしょう。
汚職が世界で一番少ない国もフィンランドで、
デンマークは少ないほうから三番目です。
同じ北欧のアイスランド、スウェーデン、ノルウェーも
8位以内にあります。
これは住んでいる者にとっては気持ちいいです。
ニュージーランドやシンガポールも
ベスト・ファイブにいて健闘しています。
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