第1242回
お札の価値
お札は紙に数字を印刷したものです。
このお札が社会で流通し、回転してこそ始めて生きてきます。
物を買うにしても売るにしても
一般的には通貨を使って決済します。
お札は単なる紙切れですが、それを企業は事業で使うことによって、
初めて印刷された紙切れだけの価値しかないものから
価値を生み出す紙切れに変わっていきます。
株式に投資するということは社会にとって必要なもの、
人間でいえば血を輸血するようなものです。
初めてお札の価値が生まれます。
投資家はそんなことを考えて投資する人はいませんが、
結果的に事業の血液の役目の手助けをしていることになります。
ですからお札を預金して
お札がお札を生んでくれる預金とは内容が違います。
預金で預けたお金は投資されるか、
債券運用などによって利益が出てきますので、
この点では事業投資で循環させ利益を出していく企業と同じです。
ただ、お金で預けたときはお金での決済になり、
株式投資では投資した企業の価値観によって
株価の変動で調整されます。
各国のお金の値打ちは一定ではありません。
その国の通貨の価値は毎日変動します。
日本でいえば円は
為替市場では世界状況に応じて毎日変動しています。
輸出、輸入関連企業は円高、円安によって企業の収益も変動します。
また、国力も長期的に変動していきます。
お金のいまの価値は将来もずっと同じというわではありません。
企業の価値も同じです。
いつまでもいまと同じではありません。
成長できる企業は収益の伸びとともに企業は大きくなり、
投資家に株価の値上がり、配当という恩恵を与えてくれます。
逆に成長できない企業は
倒産ということになっていく場合もあります。
この場合投資家は損を出すことになります。
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