第1120回
万科企業
サブプライムローン問題で世界の株価が大きく下げていく中で
私自身安値買いを狙っている企業のひとつに
不動産企業がありました。
銘柄では中国株をやっている人なら誰でも知っているという企業で、
不動産デベロッパー大手の万科企業でした。
購入を検討していた時期は2008年10月以降で
万科企業の株価も安くなっていた時期です。
そのときの万科企業の2008年6月中間決算では
純利益が前年同期比23.6%増の20億6100万元と伸びていたものの、
不動産市況の悪化が懸念材料となり、
2008年後半の不動産販売面積の減少、
物件販売の値下げを行うとの報道などを受けて
2008年12月本決算予想では
増収ながら減益となる可能性が大きいという内容でした。
当然株価でもここからさらに下げていく可能性が大きく
購入株価でも4香港ドルを割っていったなら
底値近辺になるであろうと
私自身は読んで値下りを待つことにしました。
確かに株価でも下げていき2008年10月31日には
4.090香港ドルまで下げました。
もう少しで4香港ドルを割ります。
ですが、現実には4香港ドルを割らず
少しずつですが株価は上げてきました。
その後、4.5香港ドルのところで購入しようかどうか迷いましたが、
再度下げていく可能性を信じて購入を控えました。
ですが株価では下がらず上げていきましたので
11月18日に万科企業の株を5香港ドルで購入していました。
本来購入を検討していたのが、4香港ドル以下ですから
そこからは20%高い株価での購入となっています。
自分の予想通り、期待通りに動かないのが株価です。
思い通り行かないのであれば
そこですぐに考え方を切り換えないといけないのが投資です。
現在の万科企業の株価は8香港ドル前後ですから
5香港ドルからは60%株価は上げてきています。
ですが、市場では万科企業の株価に対して
割高感の声は聞かれません。
10香港ドルを大きく超えていかないと
まだ万科企業の株には注目が集まっていかないでしょう。
ですので、そこまではまだ万科企業の株は
安値圏内と見ることもできます。
また、ここから再度大きく値下りし、
5香港ドルを割っていくようでしたら
また安く購入できるチャンスがでてきたと考えれば
下げていったとしても悪いことではありません。
2009年に入り万科企業の業績がどうなっていくかによって
株価も変動しますが、
業績が回復していくようでしたら売却する必要はなく、
8香港ドル前後の株価でも購入が検討できます。
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