第1107回
国内総生産
内閣府が2月16日に発表した
2008年10〜12月期の国内総生産(GDP)速報によると
物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は、
前期(7〜9月期)比3.3%減となり、
これが1年間続いた場合は年率換算で12.7%減と
3四半期連続で減少しました。
物価変動の影響を含み、
生活実感に近い名目GDPは前期比1.7%減で、
1998年1〜3月期に次ぐ、過去2番目のマイナス幅となっています。
日本のGDPが大きく下げたから、
では日本の円が為替で大きく円安に動いていったかといえば
そうはなっていません。
アメリカの経済が弱くなっている限りは
しばらく円高は続いていくでしょう。
また、ユーロや豪州ドルに対しても
まだ日本はサブプライムローンの影響が少ないとして
大きく円高となっています。
ではここから日本の経済が回復していかなかったら
円はどうなるでしょうか。
2〜3ヵ月後、半年後ではなく
2〜3年後、5年後のような長期で考えたならどうでしょうか。
アメリカ、欧州、豪州の経済が成長してきて日本の経済が停滞したら
日本の円は売られ大きく円安になっていくことになります。
中国の通貨元は1米ドル6.8元程度で動いていますが、
7元程度まで下がる可能性がありますが、
長期的には中国の成長とともに上がっていきます。
今は円高となっており、円高を投資で生かすとなれば
安くなっている外国の通貨に換えておくことも考えられます。
外貨預金も一つの方法です。
預金金利が下がったとはいえ、
日本の金利と比べたら魅力があります。
中国株投資の為替での魅力でいえば円高の時に交換しておいて、
その後元高になれば為替でも恩恵を受けます。
そのことができるのが今の時期の投資です。
世界経済ではピンチだといわれていますが、
円高を生かすという点では今は最大のチャンスとなっています。
円高といっても25日の時点で
ドルに対して97円まで下がってきました。
2月15日前後は91円でしたので5円の円安となっています。
ここから円安になっていけば
円安還元セールはなくなっていくでしょう。
消費者にとってはこちらのメリットはなくなっていきますが、
輸出企業は一息つくことができます。
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