第1094回
タイミング
2008年の特に9月以降、
投機資金が株式市場から撤退し
株式市場の株価は大きく下がってきていました。
この段階でいくら株を買ったとしても下げていましたので
安値で購入することはできませんでした。
株式市場では投機資金が引き上げている、
さらにファンドが投資家に支払いを迫られるなら
買値を無視して株を売却して換金し支払っていきますので
なおさら株価は下げていっていました。
こんなときは企業価値に対して株価が妥当だと見て購入しても、
投機資金は損を出しながらも売らざる終えないので
いくら個人投資家が買っても
株価はそこから大きく下がっていきます。
株価が下げげていく段階では1ヶ月前、
数ヶ月前の株価と見比べてみると
株価に対しての割安感、投資企業の一株利益等、
投資魅力がいっそう増してきていました。
では投資家はいつ株を購入したらいいのか、
機関投資家の売りが一巡したら底値になり、そこから上げていく、
そのタイミングがわかれば
その時点から購入していけば一番いいのですが、そうはいきません。
機関投資家も金融収縮と投資してもらっている投資家への支払い、
投資資金を借り入れていればそちらへの支払いもあり
機関投資家自身もどこまで売却して行けばいいのか
わかっていないのですから、
個人投資家が底値近辺を当てて投資をしていくことは
まず不可能ということになります。
2009年に入って本格的に世界経済が停滞していくとしたら、
ここから考えられないくらいに企業業績を無視して下げていきます。
100円の株価の企業が
半年後に十分の一の10円まで下がるとわかっていたら
誰も買わないでしょう。
逆に10円の株価の企業が半年後に100円まで上がるとわかっていれば
投資家は争って購入していくでしょう。
または10円の株価の企業が
半年後に同じ10円で推移するかもしれません。
どうなっていくか見極めがつかないために
どう投資したらいいのかわからないのが今の市場です。
ここからは投資家が今後世界経済が回復していくか、
回復するならいつごろになるか、
投資家の判断によって投資の仕方も変わってきます。
(次回に続く)
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