第1083回
中国との付き合い方
今までの日本の雑誌の記事を見ていると、
2000年までは中国崩壊論のような内容の本が多く出ていましたが、
これはまだ中国が日本に比べあらゆる点で遅れている、
見劣りがするために一段下に評価して、
だから中国はダメなんだというような記事が多かったと思います。
最近は中国のGDPも上がってきて、
世界の工場から貿易国としても、
市場マーケットとしての魅力が大きくなってくると
日本人の目は中国に対して一目おくようになってきました。
また、このままいったら世界で中国の存在が大きくなり、
日本の影が小さくなっていくのではということに
怯えるような記事が出てきました。
11月に米ワシントンで開かれた緊急首脳会合
(G20、金融サミット)では
主要国ほか、高い経済成長を続けてきた
ブラジルとロシア、インド、
中国の新興国(BRICs)などが参加し、
その存在感が強く認識されました。
いままでの主要国だけではなく、
これから経済が大きく伸びていく国の意見を取り入れて
世界経済の行方を話し合って決めていくようになります。
特にいままで10%前後で成長してきた中国の存在は
大きくなることはあっても小さくなることはないでしょう。
そうなると日本は外交の面でも
存在感が薄くなっていくように感じ、
負けていくような気が出てくるかもしれません。
ですが、そう考えるのは中国と見比べて物事を考えているからです。
2000年までの中国を見て一段下に見ていたのが、
経済が成長してくると
中国の存在感が脅威に感じてくるのと同じです。
本来、日本は日本の成長の仕方があり、
こちらを重視していくべきです。
他の国との対抗意識だけで優劣を意識しているだけでは
日本国民は豊かになれません。
日本と中国の経済発展の差を見比べているのではなく、
中国という国とどううまく付き合っていけば
日本の経済が伸びていくのか、いけるのか、
アメリカ一辺等で成長できる時代は
もうとっくに終わっているのですから。
最も多くの日本企業が海外へ進出していき、
生き残りをかけて事業を展開しています。
こちらは大きくクローズアップされることは少ないですが、
このような企業が次に日本で成長していき、
日本の経済を支えてくれる一企業の存在になっていくでしょう。
成長していけるところにいくことで
企業も成長していける可能性が大きくなっていきます。
株式投資でも日本の市場だけではなく、
どこの国の市場に投資したら
利益が出せるかを考えていくときです。
中国の市場が第一候補になりますが、
今後中国以上に成長していく国が出てきたら
そちらの市場への投資も検討できるようになります。
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