第1069回
過去最大の上げ幅
10月9日のニューヨーク株式は
米財務省が米銀への公的資金注入を検討しているとの報道で
寄り付き直後は買いが優勢となり、
ダウ平均は前日比190米ドル高まで上昇していました。
空売り規制が9日から解除されたこともあり、
徐々に売り優勢になり
午後2時頃から、金融、通信、自動車に売りが集中し、
ダウ平均は前日比で678.91米ドル安の
8579.19米ドルと大きく下げていました。
10日の日経平均株価は前日の米株急落を受け、
寄り付き直後に日経平均先物は
サーキットブレーカーにより取引を一時停止していました。
再開後に日経平均の下げ幅は一時1000円を超え、
幅広く売りが先行していました。
終値は7日続落の8276円(881円安)と
前日に続き年初来安値を更新しています。
香港市場でも前日の米株急落を嫌気し、
ハンセン指数が寄り付きから
節目の15000ポイントを割り込んでいました。
東京や周辺アジア市場が軒並み急落したことで
投資家心理は大きく後退し、
パニック的な売りが出て大きく下げました。
ところが今週に入り週明けの13日のニューヨーク株式市場は
7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)後
EU15ヶ国が、満期5年以内の銀行発行債券に保証を付ける、
政府による銀行取得を可能とする、
財務危機に陥った銀行への資本注入を行う
ということを決定しました。
また、連銀、ECB、英国中銀、スイス中銀が
必要な短期ドル資金をすべて供給すると発表していました。
これを受け引け際に急伸し過去最大の上げ幅で、
ダウ平均は前日比で936.42米ドル高の
9387.61米ドルで引けています。
祭日明けの14日、
東証では各国政府が打ち出した金融市場安定化策を好感したこと、
米政府が今夜にも金融機関への公的資金注入を含む
金融市場安定化策を追加発表するということが伝わり、
日経平均の終値は1171円高の14.15%高と
過去最大の上げ幅となっています。
13日の香港市場では
ハンセン、H株の両指数とも全面高で、
香港H株指数は13.280%高と大きく上げており、
14日も香港H株指数は4.355%高と上げていました。
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