第1058回
株価が下げたなら
中国でも輸出企業などはアメリカ経済の影響で、
打撃を受けている企業が多く出ています。
では、中国企業全部が影響を受けて収益を落とすかといえば
全くそんなことはなく、輸出企業でも収益を伸ばしていく、
内需関連企業の中には
サブプライムローン問題にもともと関係がなく
伸びていける企業があります。
そのような企業までひっくるめて
現在ほとんどの企業の株価は下げています。
広州広船国際のように
株価が五分の一以下まで下げている企業も結構ありますが、
四分の一、三分の一の企業がほとんどです。
1年以内の高値から二分の一下げているだけだったら、
下げていないほうの銘柄に入ります。
収益がちゃんと伸びていきながら
株価では二分の一以上下げているということは
はたして正常な企業への投資判断なのでしょうか。
あきらかにサブプライムローン問題が
投資家心理を冷やしていることで
市場には買い手不在の中
ずるずると下げていっているのが現在の株式市場でしょう。
投資家が常識的に投資できる企業の内容を判断できれば
ここまで下げることはありません。
ですが、現実には下げるのです。
いま中国企業の中には配当利回りで4%になる企業が多くあります。
四分の一まで下げている企業が4倍の高値のときだったら
配当利回りは1%でした。
配当利回りでも4倍になっていますので魅力が出てきます。
また、すごいことに現在の市場では4%どころか、
配当利回りでも8%、9%、中には10%を超える企業があります。
11%、12%、それ以上の企業もあります。
もう配当利回りでも投資が検討できます。
収益での成長が見込めて高配当利回り企業なら
なおさら投資ができます。
ですが、多くの投資家は
このチャンスを見逃して購入を検討しません。
なぜでしょうか。
一番の理由はサブプライムローン問題を引き合いに出して、
ここからどこまで下げていくかわからないから
購入しないというものでしょう。
下げているということで投資不安心理が先に立ちます。
こんなとき、多くの投資家がチャンスだということで購入すれば、
買ってみようかという気持ちにもなるのでしょうが。
自分ひとりが安いからといって買うことには投資家は躊躇します。
これでは赤信号みんなで渡れば怖くないという心境と同じです。
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