第1024回
広東科龍電器の2006年12月本決算
白物家電大手企業である広東科龍電器(コード:0921)の
2006年本決算では売上高が前年比で5.9%減ながら
最終損益では6900万元の黒字となっています。
2005年本決算の37億2600万元の赤字から黒字に転換していました。
2006年12月本決算ではコスト管理を行い支出削減ができたこと、
製品ポートフォリオの見直しで黒字に転換しています。
広東科龍電器は2003年までは増収増益、2004年は増収赤字、
2005年は減収赤字となっています。
・2006年12月本決算
売上高 --- 65億6400万元 前年比 5.9%減
最終損益 --- 6900万元の黒字
EPS --- 0.07元
広東科龍電器は2005年6月から売買停止になっています。
売買停止となったのは
経営陣による資金の不正流用が発覚したためです。
現在、広東科龍電器は経営陣が会社の資金を横領したとして、
経営陣に対して損害賠償請求訴訟を起こしています。
広東科龍電器は今後の収益の成長性が見えませんので
投資はできない企業です。
また、今も売買停止となっていますので
いまは同社株を購入、売却もできませんが。
広東科龍電器は1996年7月に上場した企業で、
中国の中で冷蔵庫製造ではマーケットリーダーで、
超優良企業として投資家の関心が高く
株価でも2007年は12香港ドルを超えていました。
それが2005年6月の売買停止前の株価は0.890香港ドルでしたので、
株価値下りでも13分の1まで下げています。
1997年12月に上場した中国の大手家電メーカーで、
有名なハイアール・エレクトロニクス
(海爾電器集団、コード:1169)は
家電製品ではなかなか利益が出なくなっています。
2005年には親会社から洗濯機事業を買収し年産能力を拡大して
全体の年産能力は600万台となっており、
新商品を投入していくことで生き残りを図っています。
ハイアールは2000年に株価でも一時20香港ドル、
高値では30香港ドルをを超えていた優良企業です。
その後は業績の低迷とともに
2006年10月の株価は0.250香港ドルまで下げています。
2007年1月には無償減資と10対1の株式併合を行うと発表し、
その後同社株の取引単位は1万株から1000株に変更されています。
これだけ見てもわかりますが、
白物家電企業は投資するにはなかなか難しい業種です。
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