第997回
中国糧油の株式配当から

大手農産物加工企業の
コフコ・インターナショナル（中国糧油国際、コード：0506）の

傘下企業である
チャイナ・アグリ（中国糧油控股、コード：0606）が
21日に上場しました。
新規株式公開（IPO）価格の3.72香港ドルに対し
初値は5.8香港ドルとなり、
公開価格の3.72香港ドルに対して55.9％高い株価で
取引が始まりました。

中国政府系食品大手の傘下企業である
コフコ・インターナショナルは
全額出資子会社のバイオ燃料子会社ですが
チャイナ・アグリが分離上場（スピンオフ上場）を終えた後、
チャイナ・アグリの株式を
特別配当として株主に割り当てると発表していました。

割り当株数は
コフコ・インターナショナルの既存株主が保有する一株に対して
チャイナ・アグリの株式を一株割り当てると発表しました。
権利落ち日は2007年2月15日で、
2月14日に株主名簿に記載されている既存株主が
受け取る権利があります。

また、グローバル・オファリングで
中国糧油控股のIPO（新規公開）価格に基づき
現金での受け取りも可能となっていますが、
必ずしも実施されるとは限らないとしていました。
今回はスピンオフ上場を実施する
複数の前提条件がクリアできなかった場合には
特別配当は見送られるという内容でした。

コフコ・インターナショナルは
チャイナ・アグリが香港市場に上場するのが難しくなったことから、
香港で新たに設立したチャイナ・アグリの株式を注入した上で
チャイナ・アグリを上場させることにしました。

もし、コフコ・インターナショナルの株を
2月14日までに購入しておけば
チャイナ・アグリの株を同じ株数だけ受け取ることができます。

例えば、コフコ・インターナショナルの株を2000株購入していたなら
中国糧油有限公司の株を2000株受け取ることができます。
購入株がまた株を増やしてくれるという構図になります。

コフコ・インターナショナル株に対して
チャイナ・アグリ株を１対１で割り当てるという件に対しては
まだ確実に決定しているわけではありませんでした。
実際の上場後、実際ふたを開けてみると
海外の投資家に対しては株式配当ではなく、
現金で支払うというように変更になっていました。

１対１の株式配当ではなく、
現金で１株あたりの配当額は3.72香港ドル、
諸費用を差し引いた入金額では
3.6117851894香港ドルと決まりました。