第980回
利福国際の2006年12月本決算から
香港および上海で百貨店経営、不動産賃貸業を行っている
利福国際(コード:1212)の2006年12月本決算では
売上高が前年比で21.0%増、純利益が37.2%増と
順調に伸びています。
2006年12月本決算
売上高 --- 25億3500万香港ドル 前年比 21.0%増
純利益 --- 7億4000万香港ドル 前年比 37.2%増
EPS --- 0.874香港ドル
配当 --- 0.21香港ドル
香港そごう1号店の売上高が前年比11.3%増と伸びたほか、
2005年9月に開業した香港そごう2号店が大きく伸びて
グループ全体の売上高の収益を7.6%押し上げていました。
利福国際には
「小泉鉄造といく中国企業視察ツアー」で2004年6月、
同社に伺っており、第280回の記事でも紹介しています。
2004年6月の利福国際の株価は
9香港ドル前後で推移していましたが、
現在の株価は23香港ドル前後で推移していますので
3年近くの間に2.5倍程度上げています。
利福国際は2004年4月に上場した後
業績は毎年伸びてきています。
2006年12月本決算では
純利益、売上高ともに過去最高を更新していました。
収益が伸びて株価が上がっていくというのは当然のことです。
短期投資で単に株価だけが上がっていくのを期待して投資したなら
投機になり、買い時だと期待して購入したとしても、
今回のような世界同時株安懸念が出たときに
株価が急落したときには多くの企業の株価も下げていきます。
そうなった時には
損をするようになる可能性が大きくなっていくでしょう
世界同時株安懸念から―――――――――――――――――
中国株式市場から始まった世界同時株安懸念の発端となったのは、
中国政府が20%のキャピタルゲイン税を導入する可能性があるとして
2月27日に上海市場が急落したことから起きたといわれています。
また、今後の数ヶ月内に金利が0.27%引き上げられ、
0.5%の預金準備率引き上げが数回実施されるのではないか
という見方から
今まで高値水準で買われてきていた株価に対して
相場の先行きに対する不透明感と調整局面が入ってくると予想し、
株価は下げました。
国家税務総局および財政部はこうした観測を否定しましたが、
28日に上海総合指数が反発したものの、
中国本土B株株価指数は値上がりしていましたが
逆に香港市場は大きく下げていました。
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