第945回
A/B株統合問題
A/B株統合問題では
ちょうど1年前の2006年1月に
同じような内容の話題が出てB株市場の株価が急伸しました。
A/B株統合時期に対して2006年1月18日に
上海証券取引所の周勤業・執行副社長は
A株とB株を2006年内に統合させる計画があると発表しました。
この情報を好感した買いが入り
A株に比べてB株のほうの株価が安い企業が多くありますので
双方が統合されれば
高い株価の方にサヤ寄せされる可能性が大きくなりました。
2006年1月18日に上海B株指数は9.126%上昇し、
深センB株指数も7.558%上昇しています。
両市場の指数の値幅制限指数は10%です。
上海B株指数自体9.126%上昇していますので
ほぼ全銘柄が高値または高値近辺まで株価が値上がりしていました。
中国B株指数は19日にも上がり上海B株指数は9.265%上昇し、
深センB株指数も3.681%上昇していました。
今回は2007年1月11日に上海B株指数の株価が7.194%高、
深センB株指数が3.911%高、
12日には上海B株指数の株価が3.839%高、
深センB株指数が1.196%高と上げています。
2006年の時には株価指数でもその後1〜2ヶ月間上げてきましたが、
上昇はそこまでで下げていきました。
今回の情報での改革案では
具体的に来月の2月末の春節(旧正月)明けにも
A/B株統合でB株改革が実施されるとの報道がでましたが、
中国証券監督管理委員会は
B株市場改革が行われるとの報道に対して
全面的に否定しました。
今回の話はA/B株統合問題に対して
詳しい日程まで話が出てきましたので
年内にA/B株統合がある可能性も
否定はできないように思われましたが、
人民元の完全な自由交換が実現していないうちに
B株市場の改革を行うにはまだ早いという意見もでており、
A/B株統合はまだ先の話でしょう。
このような話題が出てB株が大きく値上がりしていったとしても
しばらくしたら株価も下げていく可能性のほうが大きいでしょう。
今の時点では中国証券監督管理委員会の発表待ちで、
このような情報で投資していくのに対しては
できる限り無視するようにしていくべきでしょう。
今の段階で短期的にA/B株統合で
B株に対して割安感から買いが入る可能性があるでしょうが、
ここから購入していくというのは投資ではなくて投機です。
これからA/B株統合で投資するのは控えておいたほうが懸命です。
B株企業2006年本決算が1月後半から発表されていきますので、
業績の内容を確かめてから投資できる企業を選択して、
適正株価であったなら投資を考える
という方法を取っていたほうがいいでしょう。
新しい情報が出てきた時点で
次の投資に対して対処していくように検討する投資の仕方が
ベストです。
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