第901回
ニューセンチュリー・グループのIRから
東南アジアで旅行観光関連ビジネスを展開している
ニューセンチュリー・グループ(コード:0234)が
10月にIRパーティを行っています。
ニューセンチュリー・グループは
写真プリントサービスからは2002年に撤退しています。
またヘッドフォン関連事業からは2003年以降に撤退しています。
2002年末から船舶による輸送サービスを開始し、
現在は東南アジアでのクルーズ船運行
およびホテル経営を中核業務として
旅行観光関連事業を展開しています。
不動産は香港のほか、マレーシア、インドネシア、
中国大陸にも保有しています。
クルーズ船チャーターサービスは
2005年2006年度のグループの主要収入源の売上げの85.8%を占め、
8138万7000香港ドル(前年比70.8%増)となっています。
レジャーワールドとアミューズメント・ワールドの
2隻のクルーズ船は
グループ内に安定した収益を同社にもたらしています。
船内のスロットマシーンからあがる純益は
30%に相当する非固定利益をシェアーしており、
チャーター日とスロットマシーンからの枠外収益が
2大収入源となっています。
ホテル事業では
インドネシアのバタン島の
バタンビュー・ビーチ・リゾートの50%の権益を保有しており、
バタン島はシンガポールからフェリーで35分の位置にあり、
インドネシア第三位の観光地となっています。
不動産投資では香港およびシンガポールに
10万4709スクエアフイートの物件を所有しており、
2005年2006年度の不動産物件の年平均賃貸料収益は
約4.4%となっています。
2005年2006年度の不動産賃貸収入は
1693万5000香港ドルとなっています。
2009年のシンガポールのカジノビジネスへの進出等も含め、
東南アジア地域の旅行観光事業は旺盛で
東南アジアにおけるクルーズ船事業は顕著に成長しています。
シンガポールのカジノビジネスへの進出を検討していますので
この分野でも業績は大きく伸びていく可能性があり、
大きなビジネスチャンスをもたらすと同社は見ています。
東南アジアにおけるクルーズ船客数は
2005年の40万人から、2010年には55万人に増加するでしょう。
東南アジアの旅行娯楽ビジネスは、
海外からの観光客数では今後5〜10年
大きな伸びが期待できます。
売上高では一進一退を続けている企業ですが、
純利益ではこの数年間伸びてきています。
ニューセンチュリー・グループの株価は
10月半ばの0.700香港ドルから右肩上がりで上昇してきました。
また、PERでも3.84倍と高い数字です。
また、配当利回りでも4.32%ですので
何とか配当利回りでも投資が検討できる株価水準です。
現在の株価は0.900香港ドル前後となっており、
PERでも4.30倍と株価でも割安感があります。
ですが、このような企業が
これから中国本土を含めて多くでてくるでしょうから、
この先いかに利益を拡大していける企業に変身できるかが
これからの課題です。
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