| 第899回中国アルミが出荷価格を引き下げ
 中国でアルミ生産最大手企業である中国アルミ(コード:2600)が11月1日から18.6%引き下げて
 1トン当たりの出荷価格を2400元にすると発表しました。
 市場予想では出荷価格引き下げでも2500元になるとの予測でしたが、
 予測よりも100元値下げ幅が大きくなっていました。
 中国アルミは今年の8月から3回値下げをしてきましたが、今回の1回を含めると4回目の引き下げとなります。
 今年8月の出荷価格は1トン当たり5650元でしたが、2400元まで引き下げたことで、合計で57.5%下げたことになります。
 中国国内ではアルミナ生産量が今年に入り56%増加しており、今後もアルミナ価格が下落していく可能性があります。
 10月末にはアルミ製品を輸出するときの輸出税が
 今までの5%から15%に引き上げられています。
 今後は輸出が減少し、中国国内でのアルミ供給量が増加していくと見られ、
 国内アルミ価格の下値圧力はさらに増していくことも予想できます。
 アルミナ価格は国際的な生産過剰から価格が下落していますが、
 中国国内でのアルミの需要は今後も伸びていきます。
 2006年第3四半期のアルミナ生産量は前年同期比で27%増の226万トンとなっており、
 アルミは前年同期比で74%増の49万トンとなっていました。
 中国アルミは値下げを行ってはいますが、利益への影響は小さく
 アルミナ価格引き下げによる影響に対しては急拡大しているため
 アルミ部門によっての収益でも
 緩和されるであろうとの見方が支配的です。
 今後6カ月間で見ると
 中国のアルミナ生産能力は100万〜150万トン拡大していきます。
 また中国本土のアルミ価格は国際相場よりも15%ほど低く、
 中国アルミへの影響も限定的になる可能性があります。
 ・中国アルミの2006年6月中間決算から売上高 --- 274億元 前年同期比 53.5%増
 純利益 --- 67億4400万元 前年同期比 89.8%増
 EPS --- 0.60元
 中間配当 --- 0.188元
 中国アルミ自体は悪い企業ではありません。今後もアルミ価格が今後も下落していったなら
 株価も下げていく可能性がありますが、
 長期投資でしたら投資も検討できるでしょう。
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