| 第888回お酒のメーカーから
 ST安徽古井貢酒の2006年1〜9月期決算では昨年の赤字から黒字に転換しています。
 ・ST安徽古井貢酒(コード:200596)売上高 --- 6億3565万5686元 前年同期比 33.4%増
 純利益 --- 833万929元 前年同期比 827万6949元の赤字
 EPS --- 0.035元
 主に白酒の製造・販売を行っている醸造大手企業の安徽古井貢酒は
 中国でも若者を中心に白酒離れがすすみ
 2003、2004年決算では赤字に陥っていました。
 安徽古井貢酒は白酒でも
 低級品から中級品に生産をシフトしたために
 利益でも出てくる体制になってきました。
 安徽古井貢酒は2年連続で赤字だったために*ST銘柄になっていましたが、
 2005年決算では純利益でも黒字化したために
 ST銘柄に復帰しています。
 安徽古井貢酒は白酒離れが進んだために売上げが伸びても利益に繋がってはいません。
 ですが、同じお酒メーカーである煙台張裕葡萄醸酒(張裕ワイン、コード:200869)は
 1〜9月期決算で売上高が前年同期比で22.1%増、
 純利益が45.5%増と順調に業績が伸びています。
 張裕ワインは主力のワインのほかにもブランデーや健康酒、シャンパンなどを製造していますが、
 中国の国民の食の変化への時流にあっていたために
 大きく伸びてきました。
 張裕ワインは2006年3月に新会社を3社設立すると発表しました。また、8月には
 カナダのアイスワインメーカーと合弁会社を設立すると
 発表しています。
 張裕ワインは事業展開のほうでも順調に伸びています。
 一方、ST安徽古井貢酒は赤字から黒字に転換するのが精一杯です。 同じ酒造メーカーでも業績の伸びがぜんぜん違いますので、伸びていける業種であっても
 投資していける企業を見極めていくことが大事です。
 どの業種でも同じですが、勝ち組と負け組みにはいる企業があります。
 どちらに入る企業か見極めて投資することで
 大きく収益を伸ばしていかれるかどうか、
 その境目を見ていくことで
 投資できる企業であるかどうか
 検討していく作業が投資家には必要です。
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