第873回
原油相場下落から
10月5日にニューヨークのマーカンタイル取引所で、
原油相場が1バレルに対して58米ドル台と、
60米ドルを割って下落したことで
石油関連銘柄の株価が値下がりしていました。
CNOOC(コード:0883)が3.55%安と大きく下げたほか、
ペトロチャイナ(コード:0857)が2.52%安、
シノペック(コード:0386)が3.11%安と下げていました。
国際原油相場では8月7日には原油先物相場の9月限が、
一時的にですが
7月14日以来の77米ドル台まで上げてきていました。
77米ドル台から58米ドル台を比べますと
約25%原油価格が値下りしてきたことになります。
アメリカの景気減速感で、
今後商品相場でも需要の鈍化とともに軟調になっていくことで、
原油相場はピークを過ぎて
値下りしていくのではないかとの見方も出ています。
ですが、急速な経済成長を遂げている
中国やインドなどの新興国では今後も原油を消費していきますので、
大きく原油相場が下落していく可能性は少なくなっています。
ですので、これから原油相場の値下りとともに
石油関連銘柄の株価も下がっていく可能性が出てきました。
ではこの時点から石油関連銘柄に投資はできるでしょうか。
中国の石油関連企業のシノペックがサハリン近海で
大型油ガス田を発見したのではないかという情報が
最近出てきました。
中国政府は石油を求めて
世界の国から採掘できるよう手を打ってきています。
つまり、原油価格がある程度下落しても
今後の油田開発を行っていっているのが中国です。
問題は売上高が伸びても利益が予想より減少するのではないか、
との思惑です。
確かに純利益では伸びが鈍化していく可能性は大きいでしょう。
ですので、株価でも下げていく可能性が出てきましたので、
これから株価が値下りしたなら
投資も考えていくことができる段階です。
しかし、次の日の10月6日のペトロチャイナとシノペックの株価は
値上がりしています。
値上がりすると
この先値下りすることはないのではないか
という気持ちになります。
短期ではなく、数ヶ月単位で株価を見ていくという辛抱も必要です。
<次回に続く>
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