第855回
中国企業情報を参考にするとき

日本で出版している本でも
中国企業に関するものが多く出回るようになりました。
投資する企業を見つける、
また、ひとつの情報収集としてみていくには手ごろに入ります。

特に注目企業などの記事が載っていると
投資家にとっては非常に興味深いものです。
投資対象になる企業ではないかと
目を皿のようにして見ることもよくあるでしょう。

中国企業の銘柄を集めた出版本も発行されていますので、
過去の業績推移や
これからどれくらい業績が伸びていきそうかも
おおまかに知ることができます。
これらの情報は中国企業に投資していくときに
ひとつの目安として判断していくこともできますので、
使い方次第によっては優良銘柄を探していくことができます。

情報の中から投資できる中国企業を探していくと
ひとつの企業だけではなくて、
数多くの投資できる企業が見つかることがよくあります。
中国企業といっても他業種にわたって企業が上場しています。
データだけを見ただけでも
多くの企業が投資対象になり全部の企業に投資したくなります。

中国企業の株価は安いものが多いですから
20円から30円の株価なら
100万円の投資金額があれば
３万株から５万株程度購入することができます。
香港上場企業では取引単位株数が2000株の企業が多いですから、
2000株ずつ１銘柄を購入したなら
15銘柄から25銘柄購入することができます。
金額に直せば１銘柄に対し
投資金額が４万円から６万円程度で済みます。

最も投資金額が少ないと証券会社の手数料が高くついたり、
投資企業が値上がりしたとしても
大きな利益にはなりませんから
できれば20万円前後で投資したほうが効果が出ます。
ですが、中国株投資を考えたときには
手軽なお金で投資ができることはよく分かります。

もし、中国企業に対する情報が確かであれば、
その情報を元に投資をすればいいだけですから
利益を出すのは比較的簡単でしょう。
では情報どおりに企業の業績が伸びるかといえば、
あくまでも予想は
予想でしかありません。
企業が描いていた収益の伸びでも
いろいろなことの影響を受けて業績は変化していきます。

電力業界であれば売上げが伸びているのですから
利益も膨らんでいいはずですが、
原材料の石炭価格が高騰したために
売上げが即利益に結びつかなくなり、
前の年に比べ減収になる企業が多く出ました。
また、電力企業の中でも
減収だけではすまなくて赤字になる企業もありました。
逆に石油関連企業はここ数年原油価格が高騰したために
増収増益が続いています。

業種によって収益に影響を及ぼすようなことも見ながら、
どこまで収益を伸ばしていけるかも考えていく必要があります。

輸出企業でしたら元が為替で上がっていったなら、
売上げが伸びても為替で利益は減っていきますから、
そのことも頭に入れて
輸出企業の業績を予想していくことが必要です。