第843回
コフコ・インターナショナルへ資産注入
中国政府系食品大手の傘下企業で
主力が食用油・大豆食品製造、
そのほかワイン醸造、製菓、貿易、製粉などを手がけている
コフコ・インターナショナル(中国糧油国際、コード:0506)は
親会社の中国糧油食品集団から
米コカ・コーラ社との合弁8工場を
コフコに資産注入される予定であり、
合弁8工場の資産規模は10億香港ドルに達すると発表しました。
親会社の中国糧油食品集団と米コカ・コーラ社とは
中国本土で二十数年にわたり提携関係を築いてきていました。
また、2000年には
合弁会社の中糧可口可楽(コカ・コーラ)を設立し、
中国糧油食品集団が65%、
米コカ・コーラ社が35%を出資しています。
コフコは私の出版した
「中国株で1億円儲けた」の記事の中にもありますが、
「将来的にはコカ・コーラの事業も
アセットインジェクション(資産注入)される予定」、
と書いています。
この本が出たのは2002年ですから、
そのときより4年半以上たっています。
このときから、資産注入されることは分かっていましたが、
時期ではすぐにでも行われるような内容でしたが、
実際は4年半以上かかりました。
アセットインジェクションの情報が出てから
すぐに決まる場合もあれば
同社のように何年も決まらないときもあります。
逆に情報が事前に出ないままに急に発表されることもあります。
急に発表された時などは業績に関係していくる場合が多く
株式市場でも大きなインパクトとして受け止められ
株価に与える影響も大きく急騰する場合もあります。
コフコの株価は2002年のころは
1〜2香港ドルの間で推移していました。
現在の株価が4.700香港ドル前後ですから
その当時より約3倍程度にしか上がってはいません。
配当を取り上げてみても
2005年決算を基準にした数字では配当利回りが1.85%程度です。
株価が3倍になり、配当利回りも3倍になったとしても
配当利回り率は5.55%にしかなりません。
高い数字とはいえませんが、長期的には3倍程度になっています。
今回、合弁8工場をコフコに資産注入されることにより
同社の収益は伸びていくことになります。
今後も株価の値上がりとともに
配当利回り率でも上場していく可能性が大きいでしょう。
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