第818回
為替の上昇には限界がある

中国の通貨、元は中国経済の成長とともに上昇し
元高になっていくでしょう。
では未来永劫上昇していくのかというとそうではありません。
中国の経済と為替の関係が
妥当だと思われる水準にまで値上がりしたなら
その時点で元の値上がりも終わるでしょう。

日本の通貨の円も
為替でアメリカドルに固定していたときには360円でした。
ですが、変動相場制に移行した後円は値上がりし、
現在は110円台です。
1995年に一時は79円台まで上昇した時期もありましたが、
その時点が今までの一番の高値(円高)です。

為替で元は2005年７月に
固定からバスケット制に移行してから１年が過ぎた程度です。
今後徐々に切り上がっていく段階です。
これから十年以上、
場合によっては何十年かは切り上がっていくようになります。
株式投資でこれから元がどのくらい上昇していくかを
適切に当てていくことは余り深く考える必要がないでしょう。
また、実際に当てることは難しいでしょう。
中国経済の成長だけではなくて
世界の経済と中国の関係、海外からの投資資金の流入などで
為替は大きく変動します。

知っておく必要があるのは
これから中国の通貨元は値上がりしていくのか
値上がりしていかないのか。
中国の企業に投資していくうえで
為替でも利益が出せるかどうかをわかっていることです。
元は為替のうえで今後上昇していく、
為替でも利益を膨らませていけるのが
中国市場の中国企業に投資する最大のメリットです。

お金を貯めていく時に100万円なら貯めることができます。
３万円毎月貯めていっても10年間なら360万円になります。
中国株に投資していく金額はすぐにはできませんが、
時間をかけてコツコツ貯めていけばいくらでもできます。
それをしないのは
最初からお金がないからできないとあきらめているからです。

あきらめからは何も生まれません。
他人ががんばってお金を貯めていくのを傍目から見ながら
お金は使うためにあるのだというように強がるのが精一杯です。

その使うお金を手に入れるためにも株式投資があります。
まずは貯めてから投資して増やす、
増えたならそのお金は自由に使うことができます。