第809回
メルコ・インターナショナルとのミーティングから 3
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質問:カジノで掛け金に対しての利益率はどのくらいなのか。
*答え
ポーカーなどのギャンブルで1回に対しての利益は
賭け金に対して1.3%になる。
スロットマシーンは1回に対しての利益率は高く、
8%となっている。
ポーカーなどの利益率は20%。
スロットの利益率は60%となっている。
カジノを行うお客様は1回賭けただけで終わりではなく、
何回も賭けるので、利益率でも上昇し上記の数字となっている。
質問:カジノの客層は。
*答え
一番多いのは中国国内の中国人である。
中国人はギャンブルが好きで
お金を一番使ってくれるのも中国人だ。
2005年中国から訪れた観光客数は全体の60%となっている。
現在は中国国内から35都市の中国人がマカオに入ることができる。
今後2倍の70都市に拡大していくだけで
1200万人が来客する計算になる。
隣の広東省の人口だけで8000万人いる。
飛行機で1時間以内でマカオまでこれる人口だけで3億人いる。
多大な集客力が見込める。
日本からの観光客は1%以下だ。
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8時間にもおよぶミーティング、および物件見学と
夕食時での食事を楽しみながらのミーティングが続いたのですから
事業本部長の方も大変だったと思いますが、
夕食時はアルコールが入りながらのお話でしたので
本音が聞けて非常に有意義な濃い内容となっていました。
メルコ・インターナショナルの2005年の純利益は
6億香港ドルとなっていますが、
2009年には倍の12億香港ドルを見込んでいます。
年間成長率では30〜50%伸びていくと予想していました。
ですが、同社株は2004年の8月頃には
株価でも1香港ドル台でしたが、
現在は17香港ドル台と大きく値上がりしています。
現在の株価には割高感がありますが、
業績は伸びていくでしょうから
将来性を考えれば今の株価が高いとはいえません。
同社が建設中のカジノやホテルが
2007年、2008年と続いてオープンします。
また、今後の中国からマカオに来る観光客は
マカオ見学ではなく、カジノをするためにやってくるのですから、
業績が伸びていくことは間違いありません。
カジノ経営は日本特有の
「物を作って売って利益をあげている」わけではありません。
虚像とエンターテイメントが売り物です。
日本の投資家の中には
このような企業に対して拒否反応を示す人もいるでしょうから、
利益優先だけで投資を考えない方もいらっしゃるでしょう。
逆に同社に将来性を感じて投資したい方もいらっしゃるでしょうし、
個人の好みがでる企業であることは確かです。
なお余談ですが、
息子のローレンス氏は小さいときに
マカオで誘拐されたことがあるそうです。
香港ではローレンス氏にガードマンが3人程度ついていますが、
マカオにくるときのガードマンの数は
想像がつかないほど多いとのことです。
現在、ローレンス氏はほとんどカナダに在住しているとのことです。
大金持ちも悩みは尽きないのでしょう。
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