第753回
石油価格とガソリン価格

現在原油価格が上昇しているひとつの原因に
自動車で使っているガソリンがあります。
過去には車はガソリンで動くものとしてみていましたが、
この数年ガソリンのほかの燃料で動く車が日の目を見始めています。

現在研究されているのがハイブリッドカーで、
ハイブリッドカーとはガソリンを使わない自動車のことで、
電気自動車やメタノール自動車、
天然ガス自動車などのことです。
二種類の動力源を組み合わせて走る自動車で
ガソリンは使わずに
電気でモーターを回して走る車が研究されています。
そのほかにも太陽の日光やとうもろこし、
サトウキビなどを原料にして走れる車が開発されていますが
走っている車はまだほんの一部です。

またクリーンエネルギー車として使えますので
排気ガスなどの汚染でも低減できます。
ではなぜそのような車が主流になっていかないかといえば、
開発余地がまだ大きいことと、
ガソリン価格より安く供給できないことがひとつの原因です。

ですが、もしガソリン価格が今後大きく上昇していけば
ハイブリッドカーが主流になっていき、
他のエネルギーで車が動ける開発がより進んで
ガソリンを使っている車は
もう昔の車といわれるような時代が来るかもしれません。

そのような時代になったなら
原油価格も値下りしていく可能性が出てきます。
ですが、石油を原料とした雑貨製品等での供給は続きますから
今度はそちらの供給バランスから
原油価格を見ていきながら石油関連企業に対しての投資を
考えていくことになるでしょう。

この世の中では解決できることとできないことがあります。
例えば昔から言われていることですが、
人は誰でも年齢を重ねていけば年をとって老けていきます。
そんなときにもし若返るような薬があったならと
人は一度や二度は考えるでしょう。

ですが実際はそのような妙薬はなく
人は年齢を重ねるとともに年老いていきます。
いくら莫大な財産があろうと、世界の寵児となろうと
年にはかないません。
そのために不老不死の妙薬を求めた話のような
不死鳥の話などが伝わってきましたが、
あくまでもお話の中での伝説です。

では石油から車を動かすことができるようになっていく手段として
ガソリンだけが唯一の方法かといえばそんなことはありません。
いくらでも他の代替商品があるのですから、
今後開発していけばいくらでも対処ができます。
問題は商品として売って
果たして利益が出るかどうかの問題だけです。
ですがそのような問題も
石油価格が上昇していけば解決していく可能性が大きくなります。
それがいつの時点で解決されていくのか、
投資でも長期の視点で見ていく必要があります。