第722回
上海振華港口機械とST安徽古井貢酒
港湾クレーン製造で世界最大手企業の
上海振華港口機械(コード:900947)が
本決算速報を発表しています。
A株株主の要望で財務状況への問い合わせが多かったため
同社は2月28日に監査前の財務データを公表しました。
上海振華港口機械の2005年12月本決算速報
売上高 --- 120億9441万4600元 前年比 70.1%増
純利益 --- 12億353万7500元 前年比 163.4%増
EPS --- 0.78元(前年は0.44元)
発表では売上高が前年比で70.1%増、
純利益が前年比で163.4%増となっています。
上海振華港口機械の2005年本決算監査後の財務データは
3月29日に発表される予定です。
今回は監査前の財務データを公表しただけで
配当金、または無償株発行があるかどうか等の内容は
公表されていません。
1月25日に決算予想を発表した内容では
売上高が50%以上増加、
純利益が120〜150%の増益となっていました。
今回の発表でわかったことは
予想より高い伸び率だったということです。
今回の発表を受けて同社株は2月28日以降
株価が上がってきています。
逆に白酒(パイチュウ)の製造・販売を行っている
醸造大手企業のST銘柄
安徽古井貢酒(コード:200596)が
2005年12月本決算を発表しています。
ST安徽古井貢酒の2005年12月本決算
売上高 --- 6億5366万2634元 前年比 8.6%増
純利益 --- 508万8349元(前年は赤字)
EPS --- 0.022元
配当 --- なし
2003年、2004年12月本決算では赤字となっていました。
同社はST銘柄で2年間赤字企業でしたので
今年の業績が赤字なら上場廃止になる可能性がありました。
中国人の嗜好が中国本来の白酒から
ワイン、ブランデー、ビールに移ったため
同社は苦戦を強いられています。
今後収益が大幅に回復する見込みは立っていませんので
投資は控えたほうがいい企業です。
業績でも伸びていける企業とそうでない企業では、
伸びていけない企業に対しては投資でも検討ができません。
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