第596回
原油価格と石油企業
原油価格の値上がりが続いています。
海外ではアメリカで起きたハリケーン「「カトリーナ」で
石油施設への被害がでたために
米政府は石油備蓄を放出しました。
これを受けて一時は原油価格も先物相場で値下がりしましたが、
石油備蓄が減少してきているために
先物相場でも再度値上がりしてきました。
アメリカで米航空業界第3位のデルタ航空と
第4位のノースウエスト航空が
原油高に伴ないジェット燃料価格が高騰したため業績が悪化し
ニューヨーク州の連邦破産裁判所に
会社更生法の手続きをとり破綻しています。
中国国内の航空会社も2005年中間期の業績では
売上高が伸びたものの
純利益では赤字転落になった企業もでています。
このような業種は収益がでていませんので
現時点では投資はできません。
逆に石油関連企業の業績は順調に伸びています。
ペトロチャイナ(コード:0857)の中間期の業績では
売上高が前年同期比で41.5%増、純利益は36.1%増と好調です。
中国海洋石油(コード:0883)の中間期の業績は
売上高で前年同期比35%増、純利益で68.6%増と
増収増益となっています。
今後も伸びていく業種であることは見違いありません。
石油企業の株価も業績の好調を受けて昨年より上げてきています。
ペトロチャイナの2004年6月時点の3.5香港ドルでした。
2005年8月の高値では7.45香港ドルまで上げました。
株価の上昇率では2倍強になっています。
では今後もペトロチャイナの株価は上げていくでしょうか。
ペトロチャイナは9月1日に入り新株を発行し
31億6500万株を1株6香港ドルで発行し、
170億香港ドルを調達すると発表しました。
9月8日にペトロチャイナは追加割当権行使で
3億5160万株を1株あたり6香港ドルで
追加で売り出したと発表しています。
2回の売り出しでペトロチャイナは
188億9100万香港ドルを手に入れました。
この資金は事業拡張資金
および国内外の買収資金として当てていきます。
<次回に続く>
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