第545回
横ばいで推移する株価
「二つ目が株価は上がりもせず下がりもせず
株価は横ばいで推移する」
ですが、
株価でもある程度の時点まで値上がりしますと
今度は株価でも上がらなくなっていきます。
業績でも悪いわけではないですし、
株価でも上がっていってもおかしくはありません。
インフラ関連の高速道路関連銘柄は
2000年前後から株価でも上がってきていました。
長期に株価は上がってきており
2004年初めまでは
多くの高速道路企業の株価の上昇が続きましたから、
4年以上にわたって株価はじりじりと上げてきたことになります。
高速道路企業で
香港H株企業の浙江高速道路(コード:0576)の株価は
2000年には1香港ドル以下でした。
その後株価は上下しながらも
2004年3月には6.75香港ドルの株価をつけたあと
株価では頭打ちになって少し下げています。
株価でも大きく下がることなく
5香港ドルから6香港ドルのあたりで動いています。
2004年に高速道路関連銘柄の中から
企業の将来性を見込んで
浙江高速道路の株を
高値近辺の6香港ドル前後で購入していたならどうでしょう。
購入したはいいがその後株価は大きく上がらず、
さりとて大きく下がっていくわけでもありません。
そのような状況が1年以上も続いてきたことになります。
ではなぜ高速道路関連銘柄の株価が上がらなくなったのでしょうか。
高速道路関企業は安定した成長をしていくということで
多くの投資家やファンドの人気銘柄でした。
人気のある企業には多くの投資家が株を購入したいと思いますので
株価も人気のない企業より高くなっていきます。
ですがある一定の株価まで上がっていきますと
株価が上がっていかなくなります。
株価が企業利益成長を株価に織り込んだ時点で
そのときの株価が妥当な値段となってきました。
浙江高速道路の2003年度の決算発表では
一株純利益(EPS)が0.232人民元でした。
株価が6香港ドルのときの
PER(一株利益に対して何倍で買われているか)では27.4倍です。
この数字が高いかどうかは
投資したい投資家参加者が判断する数字です。
市場ではこれ以上高値では
割高水準になるために購入できないという判断が出ましたので
株価でも上がってはいかなくなりました。
好材料はすべて株価に織り込み済みと見たわけです。
さりとて売却する投資家も少ないわけですから
現在妥当な株価の水準が
5香港ドルから6香港ドルの間だということです。
ここから株価が再度上がっていくには
浙江高速道路の収益が大きく伸びていく必要があります。
<次回に続く>
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