イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第532回
中国人寿保険への16日と17日の報道から

6月16日に入りアメリカの投資家「ウォーレン・バフェット」氏が
中国人寿保険(コード:2628)に対し海外証券会社を通じて
ADRを1000万枚買ったことが報道されました。
ADRは1枚でH株の中国人寿保険株の40株分に相当します。
これでウォーレン・バフェット氏は
今まで購入していた持ち株分の4.68%から10%に上昇します。
今後は中国人寿保険株の持ち株分を
13.5%になるまで買い進めるのではないかという見方が出ています。

この報道を受け中国人寿保険の株価は一時5%以上急伸しました。
ところが17日に入りウォーレン・バフェット氏が
「中国人寿保険株への持ち株比率を引き上げるつもりはない」
と今回の報道に関して否定しました。
今回の中国人寿保険に対しての
持ち株比率引き上げは噂でしかなかったようです。
ではこの時期なぜ同社に対してこのような噂が出たのでしょうか。
真相は闇の中です。
ですがこのような情報が出てくれば
一般投資家は投資の参考にします。
ですから昨日は一時的にせよ株価でも5%以上も急伸したわけです。

・企業概要
中国の生命保険業界最大手企業。
2003年12月に香港、ニューヨーク市場に同時上場している。

・業績推移
売上高、純利益(百万人民元)前年同期比(%)EPS( 人民元)
2004年12月 2003年12月 2002年12月
売上高 76,806.00 78,883.00 74,308.00
前年同期比 -2.6% +6.2% +21.4%
純利益 7,171.00 -1,428.00 -2,250.00
EPS 0.270 -0.070 -0.110

16日の株価:5.350香港ドル
16日のPER:21.19倍

売上でプラスになったのは2004年本決算になってからです。
PERでも20倍以上ですので
普通の投資で考えたなら購入できる株価でもないし、
企業でもありません。
せめてPERでも10倍前後でしたなら投資妙味が出てきます。
ですが、今後の業績推移を見ながらですが
長期投資でしたら購入を検討できる企業の中に入ると思います。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年6月21日(火)

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