第531回
神華能源
6月15日に神華能源(シェンホア・エナジー、コード:1088)が
新規上場しました。
主要業務は石炭販売で国内トップの石炭会社です。
ほかに発電、鉄道、港湾事業も行っています。
同社は中国西部・北部に計21カ所の炭鉱を保有しており
2004年度の石炭生産量は1億トン強で
販売量は1億2690万トンでした。
同社は発電業務に関しても石炭採掘から直接に輸送し
発電まで行えることで無駄がないシステムになっています。
現時点では8カ所の石炭火力発電所を運営していますが、
現在、石炭火力発電所3カ所とガス発電所1カ所を建設中で
2006年度内に稼動する予定です。
公募価格の7.50香港ドルに対して
初値は2%高い7.65香港ドルで寄り付きました。
高値では7.700香港ドルまで上がり、
安値では7.250香港ドル、
終値では公募価格の7.50香港ドルより安い
7.300香港ドルで引けました。
15日の株数の出来高では3億2218万1000株となっています。
ここから同社の15日の株価とPERを見ていきます。
15日の株価:7.300香港ドル
15日のPER:12.98倍
ではこのPERは高いのでしょうか、低いのでしょうか。
同じ石炭企業から見比べていきます。
同じ香港市場の「エン州煤業」から
15日の株価:6.050香港ドル
15日のPER:9.69倍
エン州煤業は5月26日に権利落ち日となり
6割無償と配当金で0.260人民元出しています。
現在の株価は権利落ち後の株価とPERです。
それでもPERが10倍をきっています。
新規上場企業の神華能源のPERが12.98倍ですから
PERだけを比べたら
エン州煤業のほうが投資妙味があるように見えます。
ですが、長期で考えたならどうでしょうか。
エン州煤業は主に石炭の採掘とその販売を行い、
現在5つの炭鉱を運営しています。
神華能源も基本は石炭の採掘と販売ですが、
そのほかに発電、鉄道、港湾事業も手がけており、
特に新電力計画では石炭エネルギーの採掘から
直接に輸送したうえでの発電ですので無駄がなく、
ほかの企業よりも非常にメリットが大きくなっています。
また神華能源は中国国内トップの石炭会社です。
やはり業種でもトップ企業は一番強いですから
投資魅力もあります。
長期投資でしたなら投資を検討できる企業です。
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